犬の「謎な行動」には意味があります
犬と一緒に暮らし始めると、「謎な行動」を目にする機会も多いと思います。ワンちゃん上級者であれば、ある程度、その行動の意味も把握できている方が多いと思いますが、初めて犬を飼われた方であれば、疑問でいっぱいではないでしょうか?
愛犬の「謎な行動」には「楽しい」「嬉しい」「習性」「マーキング」など、意味があることばかりです。よくみる犬の「謎な行動」をご紹介していきます。
犬にとっては意味がある?よくみる『謎な行動』4選
1.ウンチの前に走り回る
犬はウンチをする前に、やや興奮気味に走り回ったり、暴れることがあります。この行動は、おそらく多くの飼い主さんが目にしたことがあるはず。家の中だと部屋中を走り回り、お散歩中だと歩く速度があがり、なんだか落ち着きなくソワソワしますよね。飼い主さんは愛犬のこの行動で「あ!ウンチだな!」と分かるはず。
犬がウンチの前に走り回る理由は、ハッキリとは解明されていないようですが、便意を催すと腸が動くため、その違和感が気になって興奮するという説や、安全に用を足せる場所を探しているという説があります。多くの犬が取る行動なので、「謎な行動」ではありますが、決して無意味ではないようです。
2.いたる所をホリホリする
お庭に穴を掘ったり、お家の中でもベッドやソファを一生懸命にホリホリするワンちゃんも多いはず。我が家の愛犬も、毎日ソファの同じ場所をホリホリするので、ボロボロにされてしまった経験があります。
うちのはお安いソファなので、ダメになったら買い替えてしまえばよいですが、お高いソファやお気に入りのクッションなど、ボロボロにされては困る物もありますよね。
犬のホリホリ行動にもいくつかの理由があります。まず、いつも寝床にしている場所で、ホリホリするのであれば、安心して寝るための儀式。これは野生時代からの習性で、犬は寝る前に巣穴を掘って寝床としていました。
その習性が残っていると考えられます。また、寝床以外の場所でホリホリする時は、お気に入りのオモチャやオヤツを隠しておきたいという心理。こちらも野生時代の習性の残りだそうです。
いたる所をホリホリするのは、犬の習性でもあります。中にはストレス発散のため、激しくホリホリする子もいるようなので、無理に止めさせるのは少し可哀想。ストレスが原因の場合、何が愛犬にとってストレスになっているのか見極めて、その原因を取り除いてあげましょう。
また、ホリホリされては困る物は愛犬のそばに置かない、ソファにも乗せないなどホリホリ出来ないよう飼い主さんが工夫をしましょう。
3.トイレの後に地面を蹴る
犬がトイレを済ませた後に、後ろ足で地面を蹴る姿も、人から見ると「謎の行動」ですよね。この行動は全ての犬が行うわけではないようで、女の子のワンちゃんにも見られますが、どちらかというと男の子のワンちゃんに多く見られる仕草になります。
この行動に関しても理由は諸説あるようですが、一番有力なのがマーキング説。トイレを済ませた後に、自分のニオイを広げるため、一生懸命に後ろ足で地面を蹴っているようです。
また、犬の肉球には汗腺があり、わずかですが汗をかける場所となっています。肉球から出る汗のニオイを地面にこすり付けて、自身の縄張りを主張しているとも考えられています。
4.仰向けになってコロンコロンする
愛犬が仰向けになってコロンコロンしている姿を見たことはありますか?おそらく多くの飼い主さんが、一度は目にしたことがある姿かと思います。犬にとってお腹は、皮膚が薄く、柔らかい部位なので急所のひとつでもあります。そんな急所であるお腹を、無防備にさらけ出す仰向けの姿勢をとることは実は珍しい行為なのです。
犬が安心して仰向けになれるのは、基本的に飼い主さんのことを信頼してる証。また、甘えたい時や、嬉しいことや楽しいことがあって、満足している時にコロンコロンする子も多いようです。皮膚がデリケートな子は、体が痒い時にコロンコロンすることもあるので、頻度が高い時は皮膚のチェックをしてあげましょう。
まとめ
初めて犬を飼われる方であれば、犬の「謎な行動」を見て、不安や疑問を感じることも多いと思います。犬の行動の多くは意味のあるものばかり。個体の性格や体質によっては、同じ行動でも違う意味を持つこともあるので、「謎な行動」の前後にどんなことがあったか、また、愛犬の表情や尻尾の動きなども観察し、心理を紐解いてみましょう。