1.リラックス
ゆったりとくつろいでリラックスしている時の犬は
- 口元が緩む
- 目はうっとりとゆるく開く
- 微笑むような表情
- 耳は垂れ気味
というような、力みのないゆったりとした表情をしています。まずゆったりとしていることで口元や目の周りの筋肉がゆるみ、笑顔のような表情をすることもあります。
2.嬉しい!
嬉しさや幸福感を感じている時の犬の表情は
- 微笑むように目が閉じ気味になる
- 口元が緩く開き気味になる
- 耳幅が広くなる
など、まるで「えへへ~」と微笑むような表情をします。
人間の「笑顔」に似たような表情ですが、犬は人間と同じ意味での笑顔をつくることはできません。しかし、人間と共生してきた長い年月の中で表情筋を進化させ、人間に意思が伝わりやすくなったと考えられています。
さらに、犬は人間の表情から感情を読み取ることもできると考えられています。いつの時代もどんな国でも「この表情は幸せな気持ち」ということが犬たちに伝わったのかもしれませんね。
3.ワクワク!
ワクワクしている時の犬の表情は
- 口が開く
- 口が閉じる
- 口角が上がる
- 目に力が入り見開く
- 耳が狭く前を向く
などの特徴があります。楽しくて興奮気味であったり、目の前の物に集中しているため、表情にもやや力が入ります。瞳孔が開き気味になるため、目に光が入りやすくキラキラと見えることもあります。
口元に関しては「開く」と「閉じる」の両方がありますが、犬は目の前の物の匂いに集中したい時に口を閉じるためです。口を閉じることで鼻を有効活用して匂いをリサーチすることができるのです。
4.不安や緊張
不安なことがあったり緊張気味な時の犬の表情は
- 白目が見える
- キョロキョロする
- 眉が上がる
- 口が閉じる
というような、困ったような顔になることが多いです。
緊張しているときには危険を察知して身を守りたいという本能から、口を閉じて嗅覚を使おうとします。耳が立ったり前や左右を向くのも、音を分析して危険を察知しようとしているためです。
また、通常犬の白目はほとんど見えませんが、不安なことや不快なことがあると上目遣いのように白目が見える「くじら目」になることも多いです。不安な時や緊張している時には飼い主さんと目を合わせようとしなくなります。
5.怒り
怒っている時や相手をけん制する時の犬の表情は
- 前歯や犬歯をむき出す
- 鼻にしわを寄せる
- 白目が見える
など、明らかに怒っていることが伝わる攻撃的な表情をしています。この表情の時には「それ以上関わってきたらケンカ上等」という積極的な攻撃性がありますので注意しましょう。
「恐怖」が強いときの威嚇の場合は、耳が後ろに倒れていたり、まぶたが下がって目が三角に見えることもあります。また、恐怖が強い時には奥歯まで見えていることもあります。
まとめ
我が家の愛犬は元保護犬なのですが、施設の方に保護された当日の写真と現在を比べると、明らかに表情が穏やかで豊かになったと感じ、犬にもちゃんと表情があるのだと実感しました。
犬は笑顔をつくる動物ではありませんが、人間と共生してきた歴史の中で「笑顔のような表情」を獲得したと考えられます。犬たちは人間と意思疎通をはかるため、嬉しい時には嬉しい顔、不安な時には不安な顔といったように、人間が分かりやすい表情をとるようになったのかもしれません。みなさんもぜひ、日々の愛犬の表情に注目してみてくださいね。