呼んでも戻ってこない犬に潜むリスク
1. 迷子になったら…?
動物病院・警察署の張り紙やSNSで、犬の迷子情報が拡散されていることがあります。犬の迷子は、思わぬアクシデントがきっかけとなって発生します。
《犬が逃げてしまう原因となる出来事》
- 大きな音に驚いてパニックになった。
- 窓やドアが開いて隙間ができていた。
- 首輪やリードが外れてしまった。
犬には帰巣(きそう)本能があると言われていますが、全ての犬が必ず帰って来るとは限りません。日頃から名前を呼んで駆け寄って来るなら、捜索中に見つかる可能性が高くなります。
2. 道路に飛び出しそうになったら…?
興味を引くものを見つけたり恐怖を感じたりすると、犬が道路に飛び出すことがあります。突然飛び出してきた犬を、車が避けることは難しいでしょう。咄嗟の呼び掛けにも反応し、戻ってくる癖が付いていれば、間一髪のところで犬を引き止められるかもしれません。
大切な愛犬を失うことのないように、どんなときでもリードは必ず装着して下さいね。
3. 犬同士のトラブルは…?
散歩中やドッグランでは、他の犬に遭遇する確率がぐんと上がります。体格が大きな犬や、相性の悪い犬とすれ違う機会もあるはずです。威嚇程度で済めばまだ良いですが、喧嘩に発展してお互いに怪我をしたら大変です。呼び戻しができれば、その状況を未然に防ぐことが出来るでしょう。
呼び戻しを成功させる秘訣
しつけトレーニングは短時間集中!
犬の集中力は短めで、長くても約15分が限界だと言われています。集中力が途切れているのにしつけトレーニングをしても、あまり効果はありません。犬が疲れて飽きてしまっているからです。確実に集中力が持続できている「5〜10分」をトレーニング時間の目安に設定してみましょう。
ワントーン高めの声で呼んでみる
人間の感情は、声に現れやすいです。抑揚の付け方や声の高さが自然と変わって来るため、犬もこの変化を敏感に感じ取っています。
《声の違いによる印象》
- 低く強めの口調:怒っている、機嫌が悪い
- 高く穏やかな口調:優しい、明るい
上記より、犬にとって高い声は「飼い主が喜んでいる」「褒めてくれる」「遊んでくれる」という良いイメージを持っています。
戻って来たら「楽しい!」をインプット
呼ばれて戻ったのに叱られてばかりでは、犬の呼び戻しは成功からどんどん遠のいていきます。ネガティブな印象を与えないように、「笑顔で呼ぶ」「戻ってきたらしっかり褒める」ことを意識します。最初のうちは、多少大袈裟に褒めてあげても良いと思います。
コマンドを統一する
指示を出す人間によってコマンドがバラバラだと、犬の混乱を招き、対応できなくなります。どのコマンドに応じたら良いのか理解できず、戸惑いが生じてしまうのです。複数の人間から教える場合であっても、コマンドは一つに統一しましょう。
まとめ
呼び戻しは、愛犬を危険から守るために重要となるしつけです。コツさえ掴めれば、あとはひたすら練習あるのみ!繰り返し教えることで、きっと覚えてくれると思います。
犬は飼い主に褒められることが大好きなので、成功したときは必ず褒めてあげて下さい。マスターするための近道に繋がります。これからまさに教えようとしている方、犬が覚えてくれずに困っている方は、今回ご紹介した内容を参考にしてみて下さい。