1.ストレスが溜まる
犬にも「ひとり時間」が必要
犬は飼い主さんといつもニコイチ!というイメージがありますが、実は犬たちも「ひとりになりたい」という時があります。また、体調不良で気持ちに余裕がない時にも、犬はひっそりとひとりで体力を回復しようと休むこともあります。愛犬がひとりでくつろぎたいと思っている時にちょっかいを出してしまうと、愛犬のストレスとなってしまう恐れがあります。
犬の「そっとしておいて」のサイン
- 違う部屋に行く
- 飼い主さんから遠いところで眠る
- 狭いところに隠れる
- 触るとあくびをする
- 近付くと唸る
このような行動は犬の「そっとしておいて」のサインです。
体調不良の場合は飼い主さんのチェックが必要ですが、通常時の場合は愛犬にも「ひとりの時間」を持たせてそっとしておくことが大切です。
2.ワガママになりやすい
「いつでも願いが叶う」と勘違いしやすい
「おやつが欲しい」「遊んでほしい」などの要求がある時、吠えたりジャンプしたりしてアピールする要求の行動が見られることがあります。飼い主さんがこのような要求に毎回応えてしまうと、愛犬は「こうするといつでも願いが叶う」と学習し、要求が通らないとその行動をエスカレートさせてしまう恐れがあります。
愛犬がアピールをするごとに声をかけたり要求を叶えてしまうと、このようなワガママな行動を取りやすくなることに注意が必要です。
メリハリをつけることも大切
愛犬との触れ合いの時間はとても大切ですが、飼い主さんにもお仕事や家事などのやるべきことがありますよね。そして、愛犬が欲しがるからといっておやつを与え過ぎてしまうのも肥満の原因になってしまいます。愛犬に「おやつはあげられない」「今は遊べない」ということを伝えられないと、愛犬は要求が叶うまで執拗にアピールし続けてしまいます。
また、「飼い主さんの注目が自分以外にあることが許せない」という状態になってしまうと、愛犬の情緒の面も健康的ではなくなってしまいます。遊びもおやつも飼い主さん主導で管理し、生活の中にメリハリをつけることも大切です。
3.分離不安になりやすい
犬にもちゃんと自立心がある
犬は集団行動の習性がある動物なので、完全なひとりぼっちの環境ではストレスが溜まってしまいます。しかし、犬もしっかりと自立心を持てる動物です。愛犬と常に一緒にいようとすることは、その自立心を損なってしまう恐れがあります。
「分離不安」を起こしやすいリスク
犬の精神的な症状に「分離不安」があります。分離不安とは、飼い主さんと離れることで極度の不安を感じ、パニックを起こして鳴き続けたり体調不良になってしまうという状態のことです。分離不安は「飼い主さんのことが好きだから一緒にいたい」という気持ちのレベルを通り越して「飼い主さんと一緒にいないと不安」という依存の状態になっています。
「ひとりの時間」に慣れることも大切
分離不安の状態になると飼い主さんの外出時をはじめ、家の中にいてもトイレやお風呂などで飼い主さんの姿が見えなくなるだけでパニックを起こすこともあります。愛犬と常に一緒にいようとしたり、ことあるごとに愛犬をかまってしまうことで、愛犬は「ひとりでいる時間」に慣れることができなくなってしまいます。
常に一緒にいるのではなく、愛犬が「ひとりの時間」に慣れることも大切です。愛犬に「ひとりでいても怖いことなんてない」ということを知ってもらうようにすると、愛犬の自立心を育み飼い主さんとの良好な関係性を保つことができるでしょう。
まとめ
「愛犬を大事にしたい」という気持ちゆえに、実はその接し方が「かまい過ぎ」だったということもあります。愛犬のつぶらな瞳に見つめられると、つい声をかけたりなでてあげたりしてあげたくなりますし、愛犬がおやつを食べている姿を見ると幸せな気持ちになります。
しかし、犬にも「そっとしておいてほしい」という時がありますし、犬のためになることは「常にかまうこと」や「ワガママを叶えること」ではありません。犬と飼い主が「依存」の関係ではなく「信頼」の関係を築くことが大切ですね。