犬に「焦る」という感情はあるの?
本来、「焦る」とは急がなければいけない時の苛立ちや、予期せぬ出来事により動揺し、慌ててしまう様のこと。言葉の意味としては、あまり良いものではありませんよね。
犬にも多くの感情があります
犬にも様々な感情がありますが、人と比較するといたってシンプルです。「イヤ~、焦るわ~」というハッキリとした気持ちが、犬にもあるのかどうか定かではありませんが、飼い主さんがご飯を用意している時のソワソワ感や、お散歩に早く行きたいときのワクワク感は、ある意味、慌てている様子にも見えると思います。
飼い主さんの影響で焦ってしまうことも
また、どうしても苦手な人や犬に急に出会ってしまった時は、犬でも動揺から「焦る」という感覚に近い感情が沸くかもしれません。そして、犬は飼い主さんの影響を強く受ける生き物です。飼い主さんの接し方や態度ひとつで、焦ってしまうことはあると思います。犬が「本当に焦っている時」に見せる仕草や行動を探ってみましょう。
犬が『本当に焦っている時』に見せる仕草や行動4選
1.本来できることが出来なくなる
いつもであれば「オスワリ」や「マテ」などが上手なワンちゃんでも、焦っている時には飼い主さんの指示に従えなくなることがあるようです。慌てている状態なので、当然と言えば当然ですが、飼い主さんの気持ちが影響していることも多々あるよう。
例えば、飼い主さんの気持ちが苛立っている時に、いつもより強い口調で指示を出す、また、指示を連呼するなど、日頃と違う態度で指示を出してしまうと、愛犬は焦りと不安で普段は出来ることが出来なくなってしまいます。飼い主さんの苛立ちが愛犬に伝わっている証拠なので、まずは飼い主さんが気持ちを落ち着かせることが大切です。
2.吠える
犬は焦っている時に吠えることで気持ちを伝えようとすることもあります。例えば我が家の愛犬の場合、夫が仕事に出かけようとすると、慌ててドアに駆け寄り、吠えて抗議しています。我が家の愛犬のように「行かないでほしいから吠える」というパターンもあれば、「早くお散歩に行きたくて吠える」というパターンもあるはず。
「早くお散歩に行きたい」や「早くご飯を食べたい」などは、飼い主さんがその準備を始めたあたりからソワソワする子もいるのではないでしょうか。飼い主さんがちょっともたもたしていると「早くして!!」と急かす様に吠える姿は、可愛らしいものでもありますよね。
3.落ち着きがなくなる
焦って慌てている時には落ち着きがなくなるワンちゃんも多いはず。家族みんなでお出かけの時は、嬉しい気持ち共に、置いて行かれないよう、誰かの後ろをずっとついて歩いたり、誰よりも先に玄関から出ようとすることも。
我が家の場合、少し遠出のお散歩は、犬用カートを持参することが多いのですが、遠出のお散歩の気配に気づくた愛犬は、落ち着きなくソワソワし始め、カートに出たり入ったりを繰り返しいます。お出かけ前からワクワクがとまらず、すっかり興奮してしまう事もあ多々あるほどです。
その他、知らない人が苦手なワンちゃんは、玄関チャイムの音はもちろん、外から聞こえるほんの小さな物音に反応してしまい、慌てて部屋中を走り回ってしまう事もあると思います。
4.気持ちを落ち着かせるための行動をとる
動揺や苛立ちなどで焦ってしまい、落ち着きがなくなってしまった時、個体によっては、自ら気持ちを落ち着けるための行動をとる子もいます。
- オスワリやフセをする
- 体をブルブル振る
飼い主さんが指示を出していないのに、愛犬が自らオスワリやフセをするときは、自分自身の気持ちを落ち着かせようとしている可能性があります。「オスワリ」や「フセ」の姿勢は、自分自身をリラックスさせたい時、また相手にも落ち着いてほしい時に取る行動と言われています。
犬が体をブルブルと振るのは、ストレスを紛らわせるための行動のひとつと考えられています。思い通りにならず、イライラして焦ってしまった時など、イライラを少しでも解消し、気持ちを落ち着けるための行動と考えられます。
まとめ
犬は飼い主さんの感情をとてもよく理解できる生き物。そして、人間との共感能力も非常に高いと言われています。焦ってしまう事が多い犬は、おそらく飼い主さんも焦りやすいタイプのはず。時々、焦ることがあるのは、まったく問題ないですが、常に何かに対してイライラしていてはストレスでパンクしてしまいます。
愛犬は飼い主さん自身を映す鏡のような存在です。互いにリラックスできる時間を作り、神経質になりすぎず、大らかな気持ちで愛犬と接していると「焦り」も減るかもしれません。