犬の仮病?!どんな演技をする?
犬は仮病の自覚あり?
犬に「仮病」という考え方はありません。過去、飼い主に優しくされた出来事を覚えていて、飼い主の気を引こうとそのときの状況を再現しているだけなのです。犬自身に悪気はないため、「仮病」という言葉のニュアンスは語弊があるように感じます。病気のふりをしているつもりもないのですが、人間から見ると「仮病?」と誤解してしまうことがあります。
仮病と疑わしき行動
犬の気持ちが理解できたところで、更に犬の行動を探っていきましょう。犬の仮病を疑ってしまうしぐさとして、どんなことが挙げられるのでしょうか。よく見られるのは、以下のような行動のようです。
- 呼んでも反応しない
- ごはんを食べなくなる
- 動かずじっとしている
ちなみに、仮病だと思っていたら実は怪我や病気のサインだった…ということも起こり得るため、飼い主側も先入観を持ってはいけません。
獣医師の診断・検査を受けないことには、仮病かどうかの見極めは難しいと言えます。
犬が仮病を使うタイミング
1. 飼い主に甘えたいとき
忙しくて犬に構う時間が少なくなると、構って欲しさ故に、シュンとして元気のないような素振りを見せてきます。ぐったりしていたら、体調が悪いように見えますよね。これは「優しくされたい」「抱っこして貰いたい」という飼い主に甘えたい気持ちから来ている行動です。
2. 苦手なことから逃れたいとき
「病院」「シャンプー」「爪切り」など、犬によって苦手なことは様々です。苦手なことから逃れたいときに、仮病のような行動を取ります。例えばシャンプーが嫌いな犬の場合、急に固まったように動かなくなったり、横になって呼びかけに反応しなかったりすると、それを見た飼い主は「もしかして体調が悪いのかな?今日のシャンプーはやめておこう…。」と判断するのではないでしょうか。
3. 飼い主に赤ちゃんが生まれたとき
犬が先に家族として暮らしている場合、飼い主に赤ちゃんが生まれたら…ライバルの出現です!飼い主を奪われた寂しさから強い嫉妬心が芽生え、飼い主の呼びかけを無視したり、やたらと体を掻くといった行動が見られます。飼い主に対する独占欲がそうさせるのかもしれません。
仮病かもしれない…犬にどう接するべき?
病院で「仮病」と診断されることはある?
まずもって、獣医師から「仮病」と診断されることはあまりないように思います。それはなぜかと言うと外見のみでは分からない病気の可能性が考えられるためです。検査結果が「異常なし」だったとしても、引き続き犬の経過観察は必要です。
犬と向き合う時間を増やす
犬が仮病を使う大半の理由は、寂しさによるものです。賢い犬ほど「仮病」を使おうとするのかもしれません。それだけ飼い主に注目して欲しい想いが強いということ、なんとも健気です。犬と遊ぶ時間、散歩の時間…犬と向き合う時間は充分に確保できていますでしょうか?
まとめ
一度行動を見ただけでは、病気なのかそうではないのか、判別するのは非常に難しいです。獣医師に状況を伝える際は、飼い主の在宅/不在による犬の行動の違いも、情報として持っておくと良いと思います。
いずれにせよ、飼い主に何かを気付いて欲しいアピールであることは明らかなので、日々接する中で気になる行動があれば、メモしておくようにしましょう。後々役立つかもしれません。
一般的に仮病と言われている状態は、専門用語では「詐病」と言われます。検査を行ってもこれといった異常が見つからなくても、自宅では明らかにいつもと違う症状が確認できることはあります。検査の結果としては現れなくても、病気の一歩手前(未病と呼ばれることもあります)の場合や、通常の検査では確認できない異常(レントゲンなど)があることも考えられます。急に元気になったり、食べたり食べなかったりという状態があったとしても「仮病」というカテゴリーで片づけないほうが良いこともあります。その症状が後に明らかな病気として現れることもあるかもしれません。
特に、気持ちの問題の場合はこれといった検査結果に出ないことがほとんどです。