遊んでいる時に唸る心理1.「興奮しているから」
犬が遊んでいる時に唸ることは、珍しいことではありません。ひとり遊びをしている時にも、犬同士で遊んでいる時にも、飼い主さんや家族と遊んでいる時にも唸ることがあります。マズルにシワを寄せ、牙を剥き出し、何だか怒っているようにも見えますよね。
こんな時の犬の心理は、かなり興奮している状態です。怒って興奮しているわけではありません。おもちゃを奪われたことが不満なわけでもありません。遊びが楽しくて、相手をしてもらえることが嬉しくて、ただ遊びに夢中になり、興奮してしまっているのです。
犬同士で遊んでいる時、興奮して唸り声をあげ、ガウガウし合っていると、喧嘩になってしまうのではないかと心配されることがあるかもしれません。そんな時は、犬たちの表情や仕草や行動をよく観察してみましょう。
遊んでいる時に興奮して唸る犬との接し方
興奮して唸る時は、犬の気持ちを落ち着かせてあげなければなりません。犬同士で遊ばせている時は、たとえ喧嘩にまで発展しなくても、ケガを負ってしまう可能性があります。興奮した気持ちが冷めるまで、犬同士を離し、遊びを中断させましょう。
飼い主さんと遊んでいる時は、愛犬の興奮した気持ちが冷めるまで、遊ぶことをやめ、遊びに誘ってくる愛犬を無視しても構いません。いつの間にか興奮は治まり、ひとり遊びを始めているかもしれません。
遊んでいる時に唸る心理2.「所有欲」
犬がひとり遊びをしている時、飼い主さんが手を出そうとすると、唸ることがあります。犬がひとり遊びをしている時、同居する犬が目の前を通っただけなのに、唸ることがあります。自分から遊んでほしいとおもちゃを持ってきて、飼い主さんと引っ張り合いをしているとき、唸ることがあります。
こんな時の犬の心理は、所有欲が表れている状態です。自分の所有物を他の者に取られてしまうのではないかと思い、唸り声をあげて抵抗しているのです。さらに、犬が興奮している状態である時、所有欲まで表れてしまうと、遊んであげようと手を出した飼い主さんに対して、飛びかかったり、噛みついてしまうことがあるかもしれません。
遊んでいる時に所有欲の表れによって唸る犬との接し方
飼い主さんの指示によって、おもちゃを放すトレーニングをしてみましょう。おもちゃだけではなく、口の中に入れた全てのモノを放すことができるようになります。誤飲や誤食も防ぐことができ、愛犬の安全と命を守ることにも繋がります。
おもちゃを使って遊んでいる時、唸り声をあげたら、「ちょうだい?」とコマンドを出します。すぐには放してくれず、おもちゃを口にくわえたまま走り回ったりするかもしれません。飼い主さんをからかうような仕草や行動をするかもしれません。それでもコマンドを出し続け、おもちゃを放すことができたら、大袈裟なくらに思いっきりほめてあげます。ご褒美としておやつを与えても構いません。
まとめ
犬が遊んでいる時に唸る心理は、「興奮」と「所有欲」です。興奮や所有欲という言葉に対して、良いイメージを持たれないかもしれません。しかし、遊んでいる時に唸ることは、決して悪いことばかりではありません。遊んでいることが「楽しい」「嬉しい」「満足」といった気持ちの表れでもあるからです。
遊びをやめさせなければならないほど興奮し、ケガや事故に繋がる恐れがある時、攻撃に繋がる恐れがある時には、犬の気持ちを落ち着かせてあげるようにしましょう。愛犬の遊びを上手くコントロールしてあげることができると、飼い主さん自身も愛犬との遊びが上手になります。そうすると、犬は飼い主さんと遊ぶことがもっと楽しくて好きになります。