犬が飼い主のトイレやお風呂をチラっと覗きに来る心理
私たちがトイレやお風呂に入り、出ようとドアを開けると、ドアの隙間から愛犬がこちらをチラっと覗いてきた…そんな体験はありませんか。
とても可愛らしく面白い行動ですが、なぜ犬は飼い主のトイレやお風呂をチラっと覗きにくるのでしょうか。そこには犬ならではのさまざまな理由がありました。
飼い主の現在地を確認
先ほどまで一緒にいた飼い主が、いったいどこへ行ったのだろうという疑問を抱いた犬は、飼い主の現在地を確認するために、飼い主の後を追います。匂いや音から飼い主の居場所を突き止め、トイレやお風呂を覗きに来る犬は少なくありません。
トイレやお風呂など、場所を突き止めたら、飼い主が出てくるまで待ったり、ドアをトントンとノックするように合図してきたりします。
飼い主が「なに?」などと声をかけると、その場でジッと出てくるのを待っている犬や、居場所を確認したことで安心し、そのまま元の部屋へと戻っていく犬もいます。ここはその犬の個性が表れるところですね。
飼い主の安全を確認するため
トイレやお風呂は密室空間です。そのため、犬は自分で入ってくることはできず(中にはドアノブを操作して開けてしまう大型犬や中型犬もいますが)、飼い主が中で何をしているのか、また中で何が起こっているのか確認することができません。
すると、大切な仲間である飼い主の安全を確認することができないため、「中で危ない目に遭っていないだろうか」「大丈夫?」という心理が働き、トイレやお風呂をチラっと覗きに来ます。
こちらも安全を確認できたら戻る犬や、ドアの前でじっと待っている犬、中にはトイレやお風呂の中に入り、飼い主をジッと見守っている犬など、その後の行動は様々です。
何をしているのか単純に気になっている
単純に、飼い主がトイレやお風呂の中で何をしているのか気になっているため、チラっと覗きに来る犬も多いです。毎日定期的に飼い主が訪れるトイレ、まただいたい同じ時間帯に訪れるお風呂…。飼い主はいったい何をしているのだろうと疑問を抱いているのです。
お風呂場であれば、犬自身もシャンプーをする場所であることが多いため、何をしているかわかっている犬もいるでしょうが、トイレに関しては確信を持っていません。
そのため、何をしているのかという好奇心から、ドアの隙間から覗いてくることがあるのです。なんだか子どもみたいで可愛いですね。
本能的にリーダーについていっている
元々野生動物として暮らしていた頃の犬は、群れで行動していたと考えられています。群れの中には多くの犬たちをまとめるリーダー的存在の犬がいて、皆はその犬についていくようにして行動していました。
そのため、今でもその本能が働いていて、飼い主をリーダーとして認識しているが為に、本能のまま飼い主のついていってる犬もいるでしょう。
本能のまま、飼い主をリーダーと認識した上でついていっているということは、飼い主のことをリーダーとして認め、信頼しているということになります。
飼い主と離れると不安になるから(分離不安)
もしも愛犬がトイレやお風呂のドアの前で、くんくん寂しそうに鳴いていたり、ソワソワと落ち着きのない行動をとっている場合、また毎回必ずついてくるようであれば、分離不安の可能性が考えられます。
分離不安とは、犬が飼い主と離れることで、極度の不安とストレスを感じる一種の精神病です。あまりにも一緒にいる時間が長いと、その環境が当たり前のとなってしまい、いざ飼い主と離れなければいけない時に離れられなくなってしまうのです。
強いストレスを感じることは、犬の健康にとっても良くありません。そのため、程度な距離感を意識したり、クレートトレーニングを行うなどし、正しい関係を築けるよう努力しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬が飼い主のトイレやお風呂を覗きに来る心理は、それぞれ異なります。その時の愛犬の様子を見て、どのような理由で付いてきたのか考えてみましょう。分離不安が疑われる場合は、程よい距離感をとるようにしたり、酷い場合は獣医師に相談しましょう。