1.大声で『待て!』といっている
愛犬に『待て』を指示するとき、大きな声で言うということを聞きやすい。そういった理由から大声で『待て』と指示する飼い主はいると思います。
実際に勢いよく大声で『待てっ!』というと、犬がビックリしたようにすぐ止まることが多いので正しい方法だと思いやすいのですが……、実は大声で待てというのはNGな方法となります。なぜなら、大声で『待てっ!』と言うと犬は「怒られた……」と思い恐怖や不安を感じることが多いからです。
犬に待てをさせるときは優しく「待て」と言いながら同時に手を使って「ストップ」の合図を送りましょう。少し練習を重ねると愛犬はいうことを聞いてくれるようになると思いますよ。
2.長時間『待て』をさせている
愛犬が『待て』のコマンドがある程度成功すると、少しずつ待たせる時間を長くできるようにトレーニングすることと思います。なかには愛犬がいつまでも待っていられるからといって数十分待てをさせている飼い主がいるかもしれません。
しかし、そういった長時間『待て』をさせる行為は犬からすると苦痛やストレスを与える行為でしかないのでNGな行為といえるでしょう。
数十分間も犬に待てをさせるシチュエーションは普段の生活ではまず起こらないといえますし、特殊な環境でない限り犬に何のメリットもないトレーニングといえますので、長くても数分間だけにしてあげてくださいね。
ちなみに犬が集中できる時間は5分~10分ほどだといわれています。10分以上経つと集中力が切れて指示に従わなくなったりストレスを感じたりしやすくなってしまうといわれているそうですよ。
3.短時間のうちに何度も『待て』の指示をしている
愛犬に『待て』を覚えさせるために短時間に何度も「待てっ」と指示をする。そういった行為もNGといえるでしょう。愛犬が『待て』を少し覚えたときに「何度も練習させた方が一気に覚えるかも」そう思って短時間に何度も『待て』をさせる飼い主は割とたくさんいると思います。
たしかに短時間で何度も練習した方が早く覚えることもあるかもしれませんが、犬は集中力が数分間しか持たないので大体の場合は何度もしつけを行うことで「まだやるの?」と犬が疲れてしまったり、「どれが正解か分からない……」と混乱して逆に覚えにくくなってしまうことが多かったりします。
また、犬がそのような気持ちになってしまうとストレスを感じやすく、結果的に犬に悪影響を与えてしまうことがよくあります。ですので、『待て』などのコマンドを覚えさせるときは、焦らずにゆっくりしつけを行うことをおススメします。
スパルタ的なしつけを行うよりも、犬が気持ちに余裕を持ちながら楽しめる方法でしつけを行った方が早くコマンドを覚えやすいといえるでしょう。
4.ご飯をあげるときに数分間の『待て』をしている
突然ですが毎日の生活のなかで愛犬に『待て』と指示するときはどのようなときが多いですか?おそらく、ご飯をあげるときに『待て』をさせてから「よしっ!」といって愛犬にご飯を与えている飼い主は数多くいることと思います。
しかし、多くの飼い主が行っているご飯をあげるときの『待て』は、条件によってはNG行為となるので要注意といえます。その条件というのが、『長時間の待て』です。
犬がとても楽しみにしているご飯を前に数分間待てをさせるとストレスを感じやすく、さらには「よしっ!」と行った後に待たされていた犬が勢いよく早食いすることが多いので胃に負担をかけやすくなってしまうというリスクがあるそうですよ。
早食いの癖がついてしまうと、胃に負担をかけ続けることで病気を発症してしまう可能性があるので、ご飯をあげるときは待たせすぎないように気をつけましょう。
ちなみに私の個人的な意見としては数分ではな30秒以上待たせるのは良くないと感じています。体験してみると分かると思いますが実際に30秒待つとなると、人間でも「まだ30秒にならないなぁ……」と思うほど長い時間となります。人間よりも集中力のない犬からすると30秒はさらに長い時間に感じていることでしょう。
ですので、愛犬にご飯をあげるときは待たせるのではなく、一度落ち着かせてからご飯をあげることをおススメします。
おすすめの方法
愛犬におすわりをさせてからご飯を置いたときに、愛犬がすぐご飯を食べそうになったら『待て』をさせて一旦ストップさせる。そして一呼吸おいてから(数秒待たせる)「よしっ」といって食べさせる。といった感じで待たせるのではなく落ち着かせることをイメージして『待て』をさせると、少しずつ愛犬がおすわりをさせただけで落ち着きながら大人しくご飯を待つようになるのでおススメですよ。
まとめ
犬の基本的なコマンドの1つとなる『待て』にはNGなやり方がいくつかあります。使い方を間違えると犬にストレスを溜め込ませたり酷い場合だと病気の原因になったりする可能性があるので、愛犬に『待て』と指示するときはNGなやり方になっていないか気をつけるようにしてくださいね。