NG行為①無理に遊びや散歩に誘う
愛犬のテンションが低いと感じる時、その多くのケースで「疲れている」「眠い」「体のどこかが痛い・苦しい」といったことを感じていると考えられます。
犬を含めた動物は、疲れた時や体に痛みを感じている時にじっと静かに過ごすことで体力や傷を回復させます。動物は自分が弱っていることを周囲に知られることを本能的に嫌がります。
そのため、人間のように「痛い痛い!」と騒ぐようなことはほとんどないでしょう。(突然の痛みや耐えきれない程強烈な痛みがあれば別です。)
そのようなことから、犬のテンションが低い時は体調に問題がある可能性を考えてゆっくり休ませてあげることが大切です。犬は体を休めたいと思っているのに、無理やり抱っこして遊びに誘ったり、散歩に連れ出したりされたらとても嫌な思いをすると思います。
飼い主さんにそのような対応をされることで、身体的な疲労感や痛みが増すだけでなく、精神的にも負担がかかるはずです。
犬のテンションが低く、寝てばかりいるような様子が見られたら、
- 直近でいつも以上に疲れる出来事はなかったか
- 体に傷や腫れなどの異変はないか
- 食欲はいつも通りか
- 排泄に異常はないか
- 呼びかけに反応するか
などを意識して体調をチェックするようにしましょう。
大きな異変が感じられない場合は少し様子を見るようにして、その後も変わらないようであれば動物病院で検査を受けるなどしてみることをおすすめします。
NG行為②無視、放置する
犬のテンションが低く、様子がおかしいと感じた時にはなぜそのような変化が見られるのかしっかりと考えてあげるのが飼い主の役目です。
犬のテンションが低くても気にせず、原因を探ったり解決のための対処を行わないことは、飼い主としての責任を放棄していると言ってもいいでしょう。犬が心身ともに健康に、快適に生きていくためにサポートすることは、飼い主の大切な仕事なのです。
犬の様子に気を配ることなく適切な対応をしないことで、犬のテンションが下がる原因となったトラブルが悪化する可能性があります。犬の病気や怪我、精神的なストレスなどが原因であればそれが進行して簡単には改善出来ない状態になってしまうこともあるでしょう。
特にストレスや不安によって犬のテンションが下がってしまっている場合、飼い主がそれに気がつかないことで犬は飼い主に対して不信感を抱くようになることもあります。犬の変化を無視、放置することで取り返しがつかない事態に陥ってしまわないように、しっかりと観察して原因を探ってあげるようにしてくださいね。
NG行為③一緒に落ち込む
犬のテンションが低いと、心配になってしまう飼い主さんは多いと思います。特にいつも元気いっぱいの犬が静かに過ごしていると「どうしてだろう?」と不安になることもあるでしょう。
しかし、そうした時に一緒に落ち込んだり明らかにテンションが低い様子を見せるのはNG!生活を共にする飼い主の感情に対して、犬はとても敏感に反応します。
そして、その感情に引っ張られて強い影響を受けてしまうことがあるのです。国内外のさまざまな研究で、犬は飼い主の表情や声色・動きから感情を読み取ることが出来ることや、その感情に共感して情動が移ってしまうということが明らかにされています。
犬のテンションが低い時には、むやみに不安がったりイライラした様子は見せず、穏やかに接して安心させてあげましょう。
まとめ
犬のテンションが低い時は、飼い主さんも心配になったり不安になったりするのではないでしょうか。そのような様子が見られる時は、疲れていたり体に痛みがあったりと身体的なトラブルを抱えていることが多いようです。
また、生活の変化からストレスや不安を感じて気持ちが落ち込んでいる場合も。そのため、犬のテンションが低いと感じたら、体調や生活に変化はないか確認し、原因を探してあげるようにしてください。
犬が落ち込んだり苦痛に耐えている時に、その様子に無頓着で放置してしまうと犬は「気がついてくれない」「助けてくれない」と飼い主さんに対しての信頼が失われてしまうこともあります。
犬の様子がおかしいと感じた時は、まずしっかりと犬の変化を観察して生活を見直し、原因を探るなど真摯に対応してあげることが大切です。