犬が生活習慣病になる原因
犬の生活習慣病の原因を作るのは、飼い主さんである可能性が高いです。生活習慣病は、日々の食生活と生活習慣によって、発症する犬と発症しない犬にわかれます。適切な食事をし、適切な運動をし、適切な飼育と管理が行われている犬は、生活習慣病を心配する必要はそれほどありません。
しかし、食事管理が甘く、おやつの与えすぎや人間の食べ物を与えられている場合、生活習慣病を発症するリスクが高いです。
お散歩は不足しても、多すぎても犬の負担になり生活習慣病の原因になるかもしれません。飼い主さんの適切な飼育と管理によって、犬の生活習慣病は防ぐことができる可能性が高くなります。
心身的なストレスが生活習慣の原因になることも…
不適切な食事を与えられ、運動不足であることはもちろん、ストレスも生活習慣病の原因になることがあります。お留守番が多く室内でばかり過ごしている犬は、運動不足でもあり、刺激のない毎日を送っているため、慢性的なストレスを抱えています。
慢性的なストレスは免疫力の低下を招き、生活習慣病やその他の病気を発症する原因になる可能性が高いのです。
犬の七大生活習慣病
- がん(悪性新生物)
- 心疾患(急性心筋梗塞)
- 脳血管疾患(脳卒中)
- 高血圧性疾患(高血圧症)
- 糖尿病
- 肝疾患
- 腎疾患
私たち人間は、これらを七大生活習慣病と呼び、恐れている病気です。これは、犬の生活習慣病にも全て当てはまります。生活習慣次第では、このような病気を発症してしまう可能性があり、気づいたときには重度と呼ばれるまで進行していることもあります。
犬が発症しやすい生活習慣病①「高血圧」
血圧の高い状態が続き、血管の壁に高い圧力がかかり続けている状態のことを高血圧と言います。高血圧である犬の中には、不整脈・緑内障・心肥大などを引き起こしかねない犬もいます。
とくに、腎臓は高血圧の影響を受けやすく、かなりの負担がかかっている状態です。高血圧である犬には、体重の減少・食欲がない・大量の水を飲む・突然に失明する・心音に雑音がある・痙攣や発作を起こすなどの症状がみられることがあります。
犬が発症しやすい生活習慣病②「糖尿病」
糖尿病になると、血糖値を下げる働きを持つインスリンが正常に分泌されなくなったり、不足してしまいます。そのため、血糖値が高い状態が続きます。糖尿病である犬には、大量の水を飲む・食欲が増す・体重が減って痩せていく・嘔吐や下痢が続くなどの症状がみられることがあります。
犬が発症しやすい生活習慣病③「高脂血症」
高脂血症とは血液中のコレステロールや中性脂肪の値が高い状態のことです。最近では脂質異常症とも言います。
高脂血症は、肥満や糖尿病とも深く関係しています。高脂血症である犬には、食欲がない・嘔吐や下痢を繰り返す・発作が起こるなどの症状がみられることがあります。また、見た目にも気づくことなく、無症状であることもあります。
犬が発症しやすい生活習慣病④「関節炎」
関節炎は、加齢によっても起こりますが、若い犬である場合には、肥満が原因であることがほとんどです。カラダが重い分、関節に余計な負担がかかってしまうからです。
関節炎である犬には、お散歩や動くことを嫌がる・スムーズに立ち上がれない・遊ぶことを嫌がる・痛みのある手足をかばって歩くなどの症状がみられることがあります。
あまりにも強い痛みがある場合には、カラダに触れようとするだけで悲鳴のような声をあげたり、威嚇したり、噛みついたりなどすることもあります。痛みがあり、触れてほしくないためです。
犬が発症しやすい生活習慣病⑤「心臓病」
心臓病の原因は様々にありますが、肥満などの生活習慣病が引き金になる可能性も高いです。肥満になり、血液中のコレステロールや中性脂肪が増え、血液がドロドロになります。そのドロドロで流れの悪い血液を全身へと循環させるため、心臓が余計に大きな負担を抱えなければならないからです。
心臓病である犬には、
- 咳が出る
- 眠れない
- 疲れやすい
- お散歩や動くことを嫌がる
- 遊ぶことを嫌がる
- 失神する
- 舌が紫に変色する
などの症状がみられることがあります。
まとめ
犬の生活習慣病の発症を防ぐために注意しなければならないことは、
- 規則正しい適切な食生活を送ること
- 規則正しい適切な生活習慣を送ること
この2つが最も重要です。そのためには、飼い主さんの協力が必須です。フードを見直してみるのも良いです。おやつを与えすぎていないかも見直してみましょう。
味付けや加工されていない食材であれば良いのですが、人間の食事のおすそ分けはやめましょう。また、毎日の適度な運動も欠かせません。