NG行動①犬の要求や意思を無視
犬は人間のように言葉を話すことが出来ません。そのため、表情やボディランゲージ、行動の変化で自分の意思や感情を伝えます。その表現方法は犬同士だけなく、人間に対して向けられることも。
そのため、家の中や散歩中などに飼い主さんに伝えたい要求・気持ちがあるときにボディランゲージや行動で意思表示します。
しかし、その表現に飼い主さんが気がつくことができずに、無視してしまうということは少なからず起こることです。飼い主さんはあえて無視しているつもりがなくても、犬の様子に気を配っていないと静かな意思表示にはなかなか気づけないこともあるでしょう。
無視されたことで「何で気づいてくれないの?」「どうして応えてくれないの!!」と、犬が機嫌を損ねてしまったり、飼い主さんに対して不信感を持ってしまったりすることがあります。
もちろん、犬の要求全てに応える必要はありませんし、むしろ応えることでわがままな犬に育ててしまうこともあるので注意が必要です。
しかし、犬の意思表示や感情表現に対しては、アイコンタクトを取ったり、一言声をかけたりするだけでもいいので、何かしらのリアクションをしてあげるといいと思います。要求に応えてもらえないにしても、飼い主さんとコミュニケーションを取れたということで不満が残りにくいのです。
NG行動②構いすぎ
犬は飼い主さんとスキンシップやコミュニケーションを取ることが大好きです。しかし、いつどんな形でも嬉しいというわけではありません。
犬にも疲れて休みたいときやぐっすり眠っているとき、ひとりで静かに過ごしたいときなど、様々な都合があります。そうしたときに無理やり抱き上げられたり、しつこく遊びに誘われたりすれば機嫌を損ねることもあるでしょう。
犬とコミュニケーションを取るときは、飼い主さん側の都合だけでなく、犬の気持ちやタイミングもきちんと考えてあげることが大切です。自分都合でのコミュニケーションは、犬の意思や感情を無視していることにもつながるので、犬の反応や表情などを確かめながら関わりを持つようにしましょう。
NG行動③望ましい行動を褒めない
犬が“飼い主にとって望ましい行動”をしているときに、それを褒めてもらえないということは非常によくあることです。
ここでいう“飼い主にとって望ましい行動”というのは、しつけをすぐに覚えることやドッグスポーツなどで好成績をおさめるといったわかりやすいものではなく、日常に溶け込んで気がつきにくいこと。
例えば、飼い主さんがテレビを見ているときに静かにしていることや、家の中でいたずらをしないこと、外で物音がしても吠えて反応しないことなど、多くの犬にとっては当たり前とも言える自然な行動も褒める対象となる行動なのです。
特に家の中での望ましい過ごし方を知らない子犬や迎え入れたばかりの犬は、こうした行動のひとつひとつを褒めて認めることで問題行動を予防することができます。
私たち人間は、犬がいい子にしているときは放っておきがちで、困った行動を起こすと怒ったり指示を出したりします。そうした行為を繰り返していると、犬は「静かにしていてもいいことがない。騒いで暴れる方が飼い主さんがこっちを見てくれる!」と誤学習してしまうのです。
まとめ
人間と一緒に生活している犬は、飼い主さんのちょっとした反応や行動に一喜一憂します。そのため、飼い主さんの思わぬ行動で犬が機嫌を損ねてしまったり、気づかないうちに関係性が悪くなってしまったりすることがあるのです。
特に犬の気持ちに気がつかない、無視するような行動は犬を傷つけたり、不機嫌にさせたりしやすいので注意しなければなりません。犬の意思や感情は、ちょっとした表情や行動の変化で示されることが多いので、日頃から愛犬をよく観察して違いや変化に気がついてあげられるようにしましょうね。