犬が『笑顔』になるのは何故?3つの理由と気を付けたいことを解説

犬が『笑顔』になるのは何故?3つの理由と気を付けたいことを解説

犬が口角を上げてにっこりと笑顔になるのは、私たち人間と同じように嬉しい・楽しいという感情からなのでしょうか?ここでは、犬の笑顔の理由について解説していきたいと思います。

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記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

犬の笑顔の理由①嬉しい・楽しい♪

笑顔のポメラニアン

犬が笑顔になる理由としてまず考えられるのが、嬉しい・楽しいという感情です。犬が散歩や遊びの中で楽しいと感じたり、飼い主さんとコミュニケーションを取って嬉しいと感じている時などに、目を輝かせて口を開けていることがあると思います。

これは相手に感情を伝えるための感情表現ではなく、喜びによる興奮状態から自然に生まれる表情だと考えられています。

特に走り回ったり、活発に動いた後はハアハアと荒い息(パンティング)をしているので、より笑顔に見えることが多いかもしれませんね。

この時、ただ息をするために口を開いているだけでなく、目を大きく開いてキラキラと輝かせていたり、飼い主さんとのアイコンタクトをしっかり取ろうとしてきたりする場合には、特に喜びの感情が強いと考えられます。

犬の笑顔の理由②飼い主さんの真似

笑顔の女性と犬

口角を上げて緩やかに開き、目を細める表情は私たち人間の笑顔ととても似ています。こうした表情を人に対して向けてくる場合、飼い主さんなど人間の真似をしているということも考えられます。

リラックスして穏やかな感情の時、一緒にいられて嬉しいと感じている時、散歩中に楽しいと感じている時などに、飼い主に向けて笑顔を見せるのは、普段飼い主さんの笑顔を真似しているのかもしれません。

犬は人の表情の変化や、それに伴う感情を読み取ることが出来ると考えられています。そのため、笑顔の飼い主さんがどのような感情であるかを見て取りますし、笑顔を向けられた時に相手がどのような感情になるかもわかっている可能性があります。

そうしたことから、信頼や愛情を示すために飼い主さんに対して多くの笑顔を見せることがあるのではないかと考えられています。

犬の笑顔の理由③緊張・恐怖

口を開いている白黒の犬

犬が「嬉しい!」「楽しい♪」と感じている時に、口を開いて口角を上げていることがあります。しかし、これに似た表情を強い恐怖や緊張を感じている時に見せることがあるので、注意しなければなりません。

雷や花火など大きな音に恐怖を感じている時や、ドライブや動物病院、シャンプーなど苦手なことを行う前・最中などに、笑顔のような表情を見せることがあります。

荒い息をしながら口角を引き気味にして口を開き、目を見開いている時には、一見笑顔のようにも見えますが実はとても恐怖や不安を感じており、ただ引きつった表情になってしまっているだけの場合があるのです。

この時には、目が大きく見開かれていたり、耳や頬の筋肉が強張っていたり、焦点が合わずにキョドキョドと動いていたりします。

声をかけてもアイコンタクトが取れなかったり、体が震えていたり、そわそわと落ち着かない様子を見せたりもするので、喜んでいるわけではないということに気がつくと思います。

表情だけを見ていると、違いがわかりにくい場合もあるかもしれませんが、呼びかけに対する反応や全身状態を見ることで判断できると思います。

また、緊張している時には頻繁にあくびをする様子が見られることもあります。あくびをしているので「眠いんだね」「のんきね~」などと誤解されることも少なくありませんが、あくびは自分や対峙している相手を落ち着かせるためのシグナルのひとつでもあるのです。

まとめ

笑顔で見上げるビーグル

犬は人間と同じような笑顔を見せることがあります。口を穏やかに開いて口角を上げ、目を輝かせている時には喜びや楽しさを感じているとされています。

また、目を細めている場合にはリラックスしていて心地よさを感じており、飼い主さんに対する信頼や愛情の現れだと考えられています。

また、人間と長く生活する犬たちは人の感情を読み取ることや真似することにも長けています。そのため、飼い主さんが笑顔でいる時に真似をして笑顔を見せるということも。

ただし、一見笑顔に見える表情も強い緊張や恐怖による引きつった表情である場合もあるので、犬の感情を知るためには表情だけでなく全身状態から判断するようにしましょう。

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