犬が『わがまま』を言っている時に見せる行動
犬も人間と同じように、感情を持ち、考える能力が優れています。そのため、徐々に学習していくことで、いたずらをしたり、わがままを言うようになります。
しかし、犬は人間のように話せるわけではありません。気持ちを行動や仕草で表して伝えようとします。では、犬がわがままを言っている時、どのような行動を見せるのでしょうか。
- 叱ると唸るなど攻撃的な態度を取る
- 叱った後に飼い主を無視する
- 飼い主の物を返そうとしない
- 加減しながら噛みつくような仕草を見せる
- 破壊行為など物に当たる
このような行動は、自分のわがままをどうにかして通そうとしている時に見せる行動です。では、わがままを言っている時、飼い主はどのような行為をしてはいけないのでしょうか。
犬が『わがまま』を言っている時にしてはいけないNG行為
犬がわがままを言っていたり、わがままを無理矢理通そうとするような行動をとったりする場合、飼い主としてどのような行為に気を付けなければいけないのでしょうか。間違った行動をとると、わがままを助長させたり、信頼関係を壊してしまう恐れがあるので注意が必要です。
1.叱らないで要求を受け入れる
愛犬が攻撃的な行動をとるから、嫌われたくないからといって、愛犬のわがままに応えてはいけません。犬によっては、一度でもわがままが通ると、「こうすればわがままが通る」と学習し、次回から同じ行動を取り続けることがあります。
また、叱ることなく要求を受け入れてしまうと、「自分の要求はすべて通る」と勘違いしてしまい、いざ要求が通らなかったときに、攻撃的な行動がエスカレートしてしまう恐れがあります。
こういった行動がエスカレートし、飼い主の手に負えないとして保健所に預けてしまう飼い主もいるほどです。わがまま行動を助長させるような受け入れ行為はNGです。
2.優しく叱る
愛犬がわがままを言っている時、あるいはわがままが通らないからと悪さをした時、「もう、ダメでしょ~」と優しく笑いながら叱っていませんか。
犬は人間の感情を声のトーンや表情などから感じ取ります。そのため、笑顔や高いトーンの声で叱っても、「叱られている」という意識を持つことができません。むしろ、「褒められた」「飼い主が喜んでくれている」と勘違いしてしまうこともあります。
すると、わがまま行動をやめることなく、徐々にエスカレートしていくこともあります。なぜならば、「飼い主が喜んでいる」「怒っていない」と思ってるからです。
叱る時は、いつもとは一線を引くように、声のトーンを低くし、強張った表情で「ダメ」と伝えるべきです。
3.暴力で支配する
わがままを言っている愛犬にわがままをやめさせるために、と、叩いたり蹴ったりと暴力行為に及ぶ飼い主がいますが、これもNGです。
たしかにわがままは言わなくなるでしょうが、これは信頼関係によってわがままを言わなくなるのではありません。単純に飼い主に対する恐怖感情から、自分をさらけ出すことができなくなっているだけです。
これにより、怯えるような姿を見せたり、中には飼い主を敵と認識し、攻撃に出る犬もいます。そのため、わがままをやめさせる対策として、暴力を振るうことはやめてください。
愛犬がわがままを言う…どう対応するべき?
もしも愛犬がわがままを言ったら、飼い主としてどのように行動するべきなのでしょうか。まずは、「わがままを通そうとすることはダメなこと」ということを教えなければいけません。
しっかり目と目を合わせるために、顔を包み込むように下から持ち、アイコンタクトを取ります。その後、いつもとは違う怖い表情と低いトーンで、「ダメ」と短い言葉でダメであることを伝えます。
しばらくジッと見つめ合った後、愛犬側から目を逸らしたら、「怖いのでやめてください」「降参です」の合図なので、やめてあげましょう。
また、あまりにもわがままが酷い場合には、この後で10~15分ほど、愛犬の傍から離れたり無視をするなどの行動をとります。そうすることで、「ダメと教えられた挙げ句、わがままを言うと飼い主がかまってくれなくなる」と少しずつ学習していきます。
犬にとって、飼い主がかまってくれなくなる、自分の前からいなくなることは、最も嫌な事です。そのため、少々可哀想に思えますが、その心理を活かし、「これをすると嫌な事が起こるよ」と教えるのが最も効果的です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬も子どもと同様、甘やかし続けるとエスカレートし、手に負えなくなってしまいます。そうなる前に、正しい方法でわがままを律することで、より強固な信頼関係を築きましょう。