犬の可聴域(かちょういき)はどのくらい?
可聴域とは?
「可聴域」という言葉を聞いたことがありますか。可聴域とは、聴覚で音として感知できる周波数の範囲のことを指します。人間の可聴域は約20〜20,000Hz、犬の可聴域は約15〜50,000Hzと言われています。つまりは、人間が聞こえない高周波の音も、犬には聞こえるということです。
加齢に伴う可聴域の変化
人間は、歳を取ると耳が聞こえにくくなります。犬も同じで、加齢によって可聴域は狭まり、耳が遠くなっていきます。愛犬の名前を呼んでも反応しなくなるようであれば、犬が聞き取りやすいように、少し高めの声を意識して呼びかけてあげると良いでしょう。
犬が反応してしまいがちなのはこの音!
1. 他の犬の遠吠え
犬の遠吠えは、祖先であるオオカミから受け継いでいるという説があります。自分の居場所を知らせて「仲間を呼ぶ」「危険を知らせる」といった意味があるようです。嬉しいときや寂しいときにも遠吠えすることはあるようですが、遠吠えが聞こえると、野生的な本能から思わず体が反応してしまうのではないでしょうか。
2. 人間の足音
犬の聴覚は、遠く離れた場所の足音まで聞こえてしまうので驚きです。愛犬が急にソワソワし始めたので様子を見ていると、数分後に家族が帰ってきて玄関のドアが開いた、なんてことは日常茶飯事です。大好きな家族が帰ってくる足音であれば、尚更よく聞こえるのかもしれませんね。
3. 赤ちゃんの泣き声
赤ちゃんが泣き出した途端、犬が合唱するように遠吠えを始めたという経験はありませんか。これには、2つの理由があります。
- 悲しい感情を察知しているため
- 犬の遠吠えと周波数が似ているため
泣き声を聞くだけで、赤ちゃんの気持ちを察することができるなんて、凄い能力だと思いませんか?犬の賢い一面が改めて分かるような気がします。
4. 雨や風の音
家の中にいて窓を閉めていれば、台風でもない限り、悪天候による外の音が気になることはそこまでないかと思います。その点、犬はちょっと違います。
人間が気にならない程度の雨や風の音であっても、犬にはよく聞こえるのです。音に怯えて隠れる犬もいれば、雨でもお散歩に出かける犬もいるので、恐怖の感じ方はそれぞれの性格に左右されます。
犬にも癒しの音楽が存在する!
音楽は、犬の心理状態にも効果あり◎
ストレス社会はペットにも影響を与えます。飼い主が不機嫌だと、犬まで不安になってしまいます。そこで活用したいのが「ヒーリングミュージック」です。スローテンポのクラシック音楽や、自然を連想させる「小鳥のさえずり」「川のせせらぎ」の環境音楽を聞かせることで、犬の緊張を和らげ、心地良い睡眠へ導いてくれます。
「α波(アルファ波)」で分かること
心身ともにリラックスしている状態のときは、「α波」という脳波が発せられます。これは、人間にも犬にも言えることです。前段で記載した「ヒーリングミュージック」を聴くことでα波を引き出すことができれば、疲労回復や脳の活性化といった効果が見られます。
まとめ
犬の聴力は、人間からすると未知の領域です。記載した4つ以外に、車のエンジン音を聞くだけで飼い主の車の音だと判断できる犬もいるそうです。
もしも人間に犬と同じくらいの聴力があったとしたら、どんな世界が待っているのか気になるところですね。最後までお読みいただき、ありがとうございました!