犬の心理①うれしい、楽しい♪
目尻を下げて口角を上げ、犬が嬉しそうな笑顔を見せている時の心理としてまず考えられるのは、やはり単純に「うれしい!」「楽しい♪」と思っているということです。
飼い主さんが家に帰ってきた時や、散歩に行く前、ご飯を前にした時など、満面の笑みを飼い主さんに向けている時は嬉しいと感じているのだと思います。
そうした心理で嬉しそうな顔をしている時は、尻尾を大きく振っていたり、気持ちを抑えきれずに走ったりジャンプしたりとボディランゲージからも嬉しそうな様子が見てとれます。
また、大きなボディランゲージはなくても飼い主さんになでてもらってリラックスしている時などにも、目を細めて口元を緩やかに開き、穏やかに微笑んでいるような顔を見せることもあります。警戒心など一切なく、身も心も信頼している飼い主さんに任せている証拠だと思います。
犬の心理②強いストレス、緊張している
口角を上げて笑顔のような表情を見せている時でも、嬉しいという感情を持っているわけではないことも。一見満面の笑みに見える嬉しそうな顔をしていても、目を見開いていて口角が後ろに引かれすぎていたり、耳の付け根に力が入っていたり、息遣いが荒かったりする場合には強い緊張やストレスを感じている場合があるのです。
雷や花火など苦手な音を聞いた時や、水を怖がる犬がシャンプーをされている時など、抵抗出来ない状況で恐怖やストレスにさらされている時などにはこのような表情をすることがあります。
ただし、嬉しそうな顔に見えても、ストレスや緊張によるものであれば尻尾が下がり、体が小刻みに震えていたりするので、全身を見れば喜んでいるわけではないということがすぐにわかると思います。
犬の心理③服従、落ち着かせたい
緊張やストレスによって一見嬉しそうな顔を見せることがありますが、それと似た感情として自分を落ち着かせるためや相手に落ち着いてもらいたい時などにもそのような表情をすることがあります。
見知らぬ相手や怖いと感じている相手と対面した時に、「攻撃の意思はない」「敵意はない」ということを伝えるために口角を後ろに引いて目尻を下げる笑顔のような表情を見せるのです。
そうすることで相手に「落ち着いて!」「喧嘩はやめましょう!」と伝えます。この場合には、歯を見せると威嚇していると勘違いされることがあるので、口は開けない場合がほとんど。頭の位置を低くしたり、ひっくり返って服従の姿勢を見せることもあります。
まとめ
基本的に愛犬が飼い主さんに対して、嬉しそうな顔を見せる時は嬉しい、楽しいと感じている時だと思います。
飼い主さんといられることで単純に嬉しいと感じることが多い場合もありますし、飼い主さんの笑顔を真似しているとも考えられています。犬に接するときに笑顔になる人は多く、観察眼に優れた犬はその表情を真似するのです。
口角を後ろに引くなど笑顔に似た表情は相手に対する服従の気持ちをあらわす時にも見せますし、過度な緊張状態では口角が後ろにギュッと引かれて笑顔のような表情になることがあります。
しかしこのような時は、全身の状態を見れば決して喜んでいるわけではないことがすぐにわかると思いますし、飼い主さんに向かって行われることはあまりないと思います。
外で苦手な相手に会った時や、怖いと感じる状況に置かれた時に愛犬がそのような表情を見せていたら、その場から去るなど適切な対処をするようにしてあげましょう。