他人からの迷惑行為と正しい対応
“やめてー!”と心の中では叫んだけれど、相手に注意することができなかった、という経験をすることは意外と多いものですよね。“やめて”と言いたいけれど、何だか相手に悪いなと思い言えなかった、相手が気を悪くするのではないかと思い言えなかった、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
基本的に他人に注意することが苦手であったり、自分の気持ちを伝えることが苦手である方もいらっしゃると思います。他人がよくする愛犬への迷惑行為にはどのようなものがあるのか、その迷惑行為に対してどのように対応することが望ましいのか、ぜひ一緒に考えてみましょう。
1.食べ物を与える
愛犬に食べ物を与える他人の行為を迷惑だと感じる飼い主さんはとても多いはずです。その食べ物が犬用のおやつであってもダメ。人間の食べ物であれば尚更ダメです。愛犬に与える食べ物には、こだわりを持つ飼い主さんもいますね。
原料をよくチェックしてからでないと買わないという飼い主さんもいますし、一日に与える量にだって決まりがあるでしょう。愛犬の健康管理ができるのは飼い主さんだけだからです。
それなのに、勝手に食べ物を与える他人に対してイラっとした経験あるのではないでしょうか。「おやつあげてもいいですか?」と聞かれ、断ることができなかった、と後悔している飼い主さんもきっといるはず。
また、見ず知らずの他人だけではなく、離れて暮らす家族や友人や知人が愛犬に食べ物を勝手に与えてしまうケースは非常に多いと思います。
どのように対応したらいい?
家族や友人や知人なのであれば、「食べ物は与えないでね」と、事前に話しておくと良いです。しかし、可愛いあまり、つい与えたくなってしまう人もいます。
そんなときは、普段から与えているおやつを用意しておき、「これだったらいいよ」と話しておくのも良いでしょう。袋ごと用意しておくのではなく、ジッパー付きの小さな袋に少しだけ入れておきましょう。与えすぎの防止になります。
そして、最も大事なことは、「与えないでください」と、ハッキリと断ることです。相手の顔色やご機嫌をうかがう必要はありません。愛犬の健康や命を守ることができるのは、あなただけです。
2.子供が走って寄って来る
ヒヤッとする瞬間ですよね。“何で子供から目を放しているんだ!”と、叱りたくなってしまうことだってあります。公園や広場の前を通りかかったとき、子供から目を放し、携帯電話やお喋りに夢中になっている親御さんをよく見かけます。
とくに、幼い子供が愛犬を目がけて走ってき来たときには、“どちらも守らなければ!”という心理が働くはずです。愛犬にもケガをさせてはならないし、幼い子供にもケガをさせてはならないし、そのほんの一瞬、パニックになるかもしれません。
小さい犬であればすぐに抱き上げることができますが、中型犬以上となると瞬時に抱き上げるのは難しいですよね。
どのように対応したらいい?
抱き上げることができるサイズなのであれば、愛犬をサッと抱き上げましょう。とくに、幼い子供は何をしてくるかわかりません。愛犬のカラダを叩いたり、尻尾を引っ張ったりするかもしれません。驚いた愛犬が子供の手を噛んでしまう可能性だってあります。
もし、愛犬を触らせてあげるのであれば、相手の親御さんにも付き添ってもらいましょう。中型犬以上で抱き上げることができないときは、「来ちゃダメ!」と声をかけましょう。言葉だけではなく、手の平を差し出すなど、ジェスチャーを合わせると、幼い子供にも伝わりやすいです。
また、愛犬のリードを最大限に短く持ちましょう。リードを持つ手とは反対の手も使って、ハーネスや首輪を手でグッと掴んでおくのも良いです。
まとめ
愛犬に食べ物を与えてしまう他人の行為。幼い子供が愛犬を目がけて走ってくる行為。どちらも他人がよくする愛犬への迷惑行為であり、多くの飼い主さんを困らせる行為です。
「うちも犬を飼っているから」と言って、他人の犬も自分の犬と同じように扱おうとする人もいます。「うちにも犬がいるので慣れてます」と言って、幼い子供の予想できない行為を野放しにする親御さんもいます。
他人が愛犬に迷惑行為をしようとしているときは、「やめてください」と、ハッキリ断るようにしましょう。あまりにもしつこいときは、「迷惑です!」と言ったって構わないです。