犬の『おむつ』が必要になるタイミング4選
1.生理が来た時
「陰部から出血する」という現象だけを見れば、犬の生理は、人間と同じか、似ているように考えがちです。けれども、実際は、犬の生理のメカニズムと人間の生理のメカニズムは全く違います。
とはいえ、出血があることには変わりはないので、避妊手術をしていないのであれば、血液の汚れを防ぐためになんらかの対処が必要です。
犬用の生理用ナプキンもありますが、生理用ナプキンを使う場合、おむつカバーが別に必要です。装着した際の見た目は可愛いですが、着脱する際に手間がかかります。
あまり、そう言った作業に飼い主さんも愛犬も慣れていないでしょうから、短期間とは言え、毎日のことですので、それなりに不便を感じるかもしれません。その点、おむつであればおむつだけを交換すれば良いので手がかかりません。
2.おねしょをする時
我が家の愛犬、アメリカン・コッカースパニエルのめいぷるは、避妊手術を受けた後、ごく稀におねしょをするようになったことがキッカケで、夜、就寝する時には毎晩、おむつを装着させるようにしています。
めいぷるは、旅先や来客があった日、あるいはドッグランで走り回ってぐっすりと寝入ってしまった日などにおねしょをする時があります。
普段、家の中でのトイレは完璧で、外泊先でもおもらしはしません。だからこそ余計にプライドが傷つくのか、おねしょをした後、しょんぼりとうなだれて、自分のケージの中にこもってしまうほど落ち込んでしまいます。私にとっては、布団が濡れたことよりも、そのめいぷるの様子を見るのは、胸が痛いことでした。
そこで、私の主人が「どうせ、歳を取ったらいつかはおむつを付ける時が来る。その時に嫌がらずにおむつが付けられた方がいい。夜、眠る時はおむつを付けることを習慣にしておけば、もし、寝たきりになってしまっても、『寝る時はおむつをつけるものだ』と理解していたら、めいぷるの心を傷つけずに済むかも知れない。抵抗はあるかも知れないけど、おむつを試してみよう」と提案してくれました。
正直、そうすると「余計におねしょの頻度が上がるのでは?」と心配しましたが、結果は、おねしょの回数が増えることもなく、外泊先でもおねしょで布団を汚す心配も無くなりました。
3.外出先ですぐにトイレをさせられない時
外でトイレをすることが習慣になっている愛犬の場合、旅先で雨が降っていたりするとなかなか排泄をさせるタイミングが難しい場合があります。
また、電車などの公共交通機関を利用する際も、簡単にトイレをさせられない、という時もあるでしょう。飛行機やフェリーなどでは犬専用のケージやペットルームなどに入って移動する場合なら、なおさら簡単にトイレをさせることは出来ません。
そう言った移動の機会が多いのであれば、思い切っておむつや、男の子の場合ならマナーベルトをつけることに慣れておけば、思いがけないおもらしに慌てなくても良くなります。
4.自力で排泄出来なくなった時
病気や老齢で、立ち上がれなくなり、自力で排泄が出来ずに、自分の排泄物で自分の体を汚してしまうようになったら、愛犬が快適に過ごせるようにおむつを使い始めましょう。
まとめ
「おむつをつけなくてはいけなくなるほど弱ってしまったのか…」と、愛犬におむつを装着させた時に、心が沈んでしまう飼い主さんもいると思います。けれども、愛犬のぬくもり、鼓動、息遣い、愛犬のニオイは、まだ飼い主さんの側に在り、手で触れられる場所に在るのです。
愛犬のおむつ姿は、この上なく飼い主さんに愛され、幸せな時間を生きた証です。「おむつを付けたら最期が近い」と言う現実は変わらなくても、きっとまた「虹の橋」を渡った先で私たち飼い主を待っていてくれる約束を信じて、おむつを付けた愛らしいお尻ごと、心から慈しみ、愛しぬいてあげましょう。