1.元気がなくなる
ぐったり元気がない様子
犬も発熱すると身体がしんどく感じ、ぐったりとしてしまうことがあります。発熱は体力を消耗しますので、できるだけ休息の姿勢で体力を温存しようとする本能的な理由もあるでしょう。
目がとろんとする
また、身体のほてりに目がとろんとして見えることもあります。人間も熱っぽくなると目が腫れぼったくなったり、うるうると涙目っぽくなることがありますので、犬の目の様子や表情からも体調不良を察知しやすいでしょう。
2.食欲がなくなる
食欲がないときは体調不良の大きなサイン
野生の本能が強い犬にとって、食べることは最も大切なことの1つです。その犬の食欲がなくなる時には、身体に何らかの不調がある大きなサインです。かかりつけの獣医師によれば、40℃を超える発熱時には食欲がなくなることがほとんどで、39度を超えると食欲減退することが多い、とのことです。
食欲旺盛な子は分かりづらいこともある
以前愛犬が40.5℃の発熱を起こした時には食欲がなくならず、いつもの量をいつもの様にがっついて食べていたため、その獣医さんは「この子は生命力が強いね!」とビックリされていました。もともと食欲旺盛な子の場合は、熱があっても食欲がなくならないこともあるので要注意ですね。
3.運動したがらない
いつもは飛び跳ねて喜ぶお散歩も、熱がある時にはしんどくて行きたがらないことも多くあります。お散歩に行ってみても、途中で歩みを止めてしまうこともあるでしょう。このように愛犬が運動したがらなくなった場合は体調不良を疑いましょう。
4.歩行がよろよろしている
私たちも高熱が出ると、頭がぼうっとして歩くのもしんどくなってしまうことがありますが、犬も発熱によって歩行がよろよろしたりまっすぐに歩けなくなることもあります。愛犬の歩行がたどたどしくなった時にも体調不良を疑いましょう。
5.安静時に呼吸が荒い
犬は体温調節のほとんどを「パンティング」と呼ばれる荒い口呼吸によって行います。激しく運動した時や緊張した時、外気温が高いときにはよくパンティングが見られますが、そこまで気温が高くない安静時にパンティングをしている場合には発熱によって暑さを感じている疑いがあります。
犬の体温について
1日の中で±1℃の変動が見られる
犬の平熱は38.5℃前後と、人間よりも2℃ほど高いです。犬の体温は1日中一定というわけではなく、1日の中で±1℃の変動が見られます。寝起きの体温は平常時よりも低く、夕方16~18時頃がもっとも高くなります。
また、運動した後には体温が一時的に上がりやすくなります。そして、老犬になると平熱がやや低くなることも多くあります。
何℃から発熱なの?
運動をしていない平常時の体温が39.5℃を超えたら発熱している疑いがあります。40℃を超えると確実に発熱の状態で、愛犬にも辛そうな様子が見られるでしょう。
正確な体温は「直腸温」を計る
犬の体温を正確に計るには、肛門に体温計を差し込んで測定する「直腸温」を計る必要があります。動物病院では基本的にこの方法で測定しますが、慣れていない飼い主さんの場合は難しく感じるかもしれません。
スムーズに行わないと肛門や内部の粘膜を傷付けてしまう恐れもありますので、無理せずに動物病院で受診しましょう。
触って熱を感じる部位
人間の場合はおでこや首などを触ると熱っぽいことが分かりますが、犬の場合は毛で覆われているので違う部位を触ってみましょう。
犬の体温を感じやすい部位は
- 耳の内側
- 下腹部
- 足の付け根
などです。
これらの部位を触った時にいつもより熱く感じ、その他に異常を感じる様子が見られる場合には早急に受診するようにしましょう。
まとめ
今回は【犬が発熱しているサイン】を5つ解説いたしました。
- 元気がない
- 食欲がない
- 運動したがらない
- 歩行がよろよろしている
- 安静時にパンティングをしている
このような様子が見られる場合には、愛犬が発熱していないかをチェックしてみましょう。
犬の体温は直腸温で計りますので、慣れない場合は動物病院で計ってもらいましょう。愛犬の耳や下腹部、足の付け根などを触ると熱を感じやすいので、普段よりも熱いなと感じた場合には愛犬の様子に異常がないかをチェックしましょう。
愛犬の発熱に早く気付いてあげるには、愛犬の普段の様子と普段の身体の熱さを知っておく必要があります。毎日のスキンシップで愛犬とコミュニケーションを取ったり身体に触れたりすることは、愛犬の異常に気付くためにもとても重要な意味を持ちます。
みなさんもぜひ、愛犬との触れ合いの中で体調のチェックも行ってあげてください。