犬は人に感謝するの?
今回は、犬が人に対して『感謝』している時に見せる仕草や態度を紹介していきますが、その前に、犬は人に対して感謝することがあるのかどうかについて、少し触れておきましょう。
そもそも犬に『感謝』という概念があるとは、現段階ではっきりと解明されていません。『感謝』という概念は、人間が作り出したものであるため、正確には犬が『感謝』という概念を持っているとは、今の時点では考えづらいというのが結論です。
しかし、人に何かをしてもらった時、飼い主に嬉しいことをしてもらった時、犬は「嬉しい!」「楽しい!」「満足です!」といった感情表現を態度や仕草で示してくれます。これこそが、人間の『感謝』に当てはまる行動ではないでしょうか。
つまり、犬に『感謝』という概念があるかどうかは判明していませんが、それに似た感情を抱き、愛情表現として示してくれることはあるのです。
犬が人に対して『感謝』している時に見せる仕草や態度
基本的には、犬はその瞬間に起きた出来事に対して、『感謝』に似た愛情を感じることが多いです。例えば、
- 散歩に行った後
- ごはんを食べた後
- 一緒に遊んだ後
などが挙げられます。とても単純に思えますが、日々の日常に対して感謝(愛情)を感じてくれていると考えると、嬉しいですよね。では、犬が人に対して『感謝』という心理に似た愛情表現をしている時、どのような仕草や態度を見せているのでしょうか。
顔周りを舐める
ごはんを食べた後、散歩から帰ってきて片付けをしている時など、愛犬が近寄ってきて、飼い主の顔をペロペロと舐めることはありませんか。これは「楽しかったよ」「美味しかったよ」という意思表示です。
自分のその時に起きたポジティブな感情が、飼い主に行動によって引き起こされたことを理解し、「嬉しい」「楽しい」といった気持ちを素直に伝えてきてくれているのです。
人間に置き換えると、「ありがとう」という感謝の気持ちを伝えているときの心理と大差ないですよね。これこそ、感謝に似た愛情表現と言えます。
柔らかい表情でじっと見つめる
愛犬が近寄ってきたことを察知し、「何事?」と視線を向けると、どこか柔らかい表情を浮かべながら、こちらをジッと見つめてくることはありませんか。
これは、犬が飼い主に対してのみ行う「大好きだよ」のサインです。通常、知らない相手に対してジッと視線を送る行為は、警戒や威嚇の意味が込められています。しかし、飼い主が相手の場合は、愛情表現を意味していることが大半です。
「やっぱり飼い主さん大好きだな~」といった気持ちで見てくれているのでしょう。これは、日頃から可愛がってくれている飼い主に対する気持ちなので、日頃の感謝を伝えている行動に当てはまると考えることができます。
近くに寄りしっぽを振る
ごはんを食べた後など、愛犬にとって嬉しいこと、満足したことが起こったとき、近くに寄ってきて、左右に大きくしっぽを振ってみせる仕草も感謝に似たサインの1つです。
犬がしっぽを振る場合、しっぽの振り方によって感情が異なります。大きく左右に、勢いよく(あるいはリズミカルに)しっぽを振っている場合は、今回のように嬉しい、楽しいといった気持ちを表現しています。
飼い主に近寄りながら、ブンブンと左右にしっぽを振っている場合は、「満足です!」「美味しかったです!」など、嬉しかったことを伝えていると考えられます。つまり、その裏には感謝のような気持ちも含まれているのでしょう。
まとめ
いかがでしたか。犬に『感謝』という概念があるかどうかは、残念ながら判明していません。しかし、それに似た愛情表現は日頃から私たちに見せてくれています。愛犬がこのような仕草や態度を見せてきたら、こちらもスキンシップをとったり、声をかけたりして愛情を伝えましょう。