1.愛玩動物飼養管理士
愛玩動物飼養管理士は、日本愛玩動物協会が認定する民間資格ですが、さまざまあるペット関連資格の中でも最もメジャーかつ実用的なものの1つです。学習する内容は、人間とペットの関係学や法令、動物の身体のしくみから、具体的な飼養管理・しつけの方法まで多岐に渡ります。
更に、ペットショップやトリミングサロンなどの動物取扱業においては、事業所ごとに動物取扱責任者をおくことが動物愛護管理法に規定されていますが、愛玩動物飼養管理士はこの動物取扱責任者の選任要件としても認められています。
そのため、愛犬のお世話のためだけでなく、就職や転職でペット業界の仕事に携わりたいと考えている人にとっても実用的な資格といえるでしょう。認定級には、2級と1級があります。
学習方法:通信教育・スクーリング
基本的な学習方法は、送られてくる教本やDVDを利用した、通信教育による自宅学習になります。また、その間に全国各地の指定会場で実施される1日(50分×6科目)のスクーリングに通う必要があります。
認定方法:課題提出と認定試験
まず、送られてくる教本やDVDで学習した内容を元に、期日までに課題報告問題を解き、提出を行います。その後、全国各地の指定会場で実施される認定試験に合格、認定登録料を支払うことで初めて、愛玩動物飼養管理士として認定されます。試験は年に2回実施されています。
2.ペット栄養管理士
ペット栄養管理士は、ペット栄養学会が認定する民間資格です。栄養素に関する基礎知識を学ぶ基礎栄養学をはじめ、ペットフードに関する法令や評価法、犬・猫・ウサギのさまざまな疾患に関わる臨床栄養学的対症法など、栄養学に関する知識を広く深く学ぶことができます。
大学の獣医学部の現役教授やペットフード会社の関係者等が講師を勤めるため、専門的かつ最新の知識を身に着けることができるのも、この資格の大きな魅力の1つです。
学習方法:スクーリング
ペット栄養管理士の試験を受けるためには、A・B・Cの3つの教程に分かれた講習会を全て受講する必要があります。
講習会は各教程2日間行われますので、全部で6日間通学することになりますが、講習会はA・B・C各教程を順番に年に3回開催されるため、最短でも受験までに1年間の学習期間が必要となります。また、開催地も東京会場のみとなるため、遠方の場合には受講のハードルが上がってしまうかもしれません。
認定方法:認定試験
3回の講習会を受講して各教程の修了証を受領すると、認定試験の受験資格が得られます。認定試験は東京会場(東京大学)のみで年3回実施されます。合格後、日本ペット栄養学会の会員となることでペット栄養管理士として登録されます。
3.動物介護士/ペット介護士
動物医療の発達により、近年、わんこの高齢化が大きな問題になっていますが、これにより、老犬ホームや老犬のデイケア施設などの需要も急増しています。
そこで注目されているのが、動物介護士とペット介護士です。動物介護士は日本能力開発推進協会、ペット介護士は世界の名犬牧場とがくぶんと、認定元は異なるものの、いずれも動物の介護について学べる民間資格となっています。
介護士として働くつもりはないという場合でも、どんなわんこも必ず年老いていくもの。愛犬を自宅介護するという可能性を踏まえても、老犬介護の知識を身に着けておいて損になることはありません。
学習方法:通信教育
いずれの資格も、通信教育での自宅学習となります。各通信講座によって設定に多少の差異はあるものの、テキストとDVDなどの映像学習を併用しながら、おおむね半年から1年程度で学び終えることができる内容となっています。
また、動物介護士の養成講座では、希望者が実際の介護現場でスクーリングを受けられる研修制度もあります。
認定方法:在宅受験
いずれも在宅で資格試験を受験し、基準の得点率をクリアすることで資格認定されることが可能です。在宅受験なので遠隔地の場合も受験がしやすく、テキストを見ながら問題を解くことが認められていることも魅力的です。
まとめ
「資格試験なんて何だかおおげさで」「勉強は得意じゃないから」と資格取得をためらっている飼い主さんもいるかもしれませんが、勉強内容のほとんどが愛犬のお世話に直結すると思うと、意外と楽しく学べるうえに知識も定着しやすいものです。
どうせ勉強するなら、資格という目に見える形に残してみませんか?そして、他の飼い主さんに差をつけてしまいましょう!