1.ストレスから自傷行為を起こす
犬にとって運動は身体の健康だけでなく、精神の健康にも大変重要なものです。運動不足を感じるとストレスを受け、精神的に不安定になりやすくなります。
自分の手足、しっぽなどを噛み続けてしてしまったり、自分のしっぽをグルグルと追いかけ続けるなど、運動不足は自傷行動や常同行動などの精神的な疾患を引き起こす原因になる恐れがあります。
2.問題行動を起こす
運動不足になると愛犬の体力は有り余ってしまいます。特に若い子は体力が有り余ってしまうと、発散するためにおうちの中で破壊行動を起こしたり、吠え続けたり、人に飛びかかるなどの問題行動を起こしてしまう恐れがあります。
また、運動によって体力やストレスを発散できていないと、飼い主さんの指示を聞く集中力も欠けてしまいしつけが困難になってしまう恐れもあります。
3.筋力の低下
筋肉は使わないと衰えてしまいます。筋肉が衰えると膝や関節にも影響が出る恐れがありますので、毎日の適度な運動は愛犬の健やかな身体のために必要です。
犬種によって必要な運動量はことなりますので、運動をたくさんすれば良いというわけではありません。その子の犬種、年齢、健康状態に見合った運動を取り入れてあげることが大切です。
4.肥満になりやすい
犬にとっても肥満は現代病の1つ!
現代には犬の健康を考えて作られた上質なフードやおいしいおやつがたくさん存在します。その分、現代の犬たちは肥満になりやすいことに注意が必要です。肥満は内臓疾患や骨関節のトラブルなど万病の元ですので、毎日の適度な運動で愛犬の肥満を予防しましょう。
「食べることしか楽しみがない」は心身ともに不健康な状態
運動不足でストレスが溜まり「食べることしか毎日の楽しみがない」という状態になってしまうことも肥満の原因となります。犬の場合も肉体と精神の健康は繋がっていますので、心身ともに健康でいるためにも愛犬と楽しく遊ぶことはとっても大切なのです。
5.刺激不足
犬にも認知症がありますが、認知症を予防するためには脳への良い刺激を与えることが効果的です。遊びや運動を通してワクワクしたり考えたりすることは、愛犬の脳に良い刺激となります。
シニア期に入り足腰に不安が出てきた場合でも、穏やかな遊びや運動を行うことで筋力低下を防ぐとともに認知症の予防にも繋がります。
お散歩時間の目安
小型犬
小型犬は骨が細いため、長時間の激しい運動は負担が大きくなってしまいます。お散歩の場合は1日1回30分程度が目安です。お散歩に加えて、室内での引っ張りっこやボール遊びなどを取り入れると飼い主さんとのスキンシップにもなるのでおすすめです。
中型犬
中型犬の場合は、30分程度のお散歩を1日2回行うのが目安です。中型犬は普通に歩くお散歩だけでは満足できないこともありますので、お散歩中やドッグランなどで気持ちよく走る時間を設けてあげると良いでしょう。
大型犬
身体の大きい大型犬は骨関節に負荷がかかりやすいので、激しく走り回る運動よりも長い距離をゆったり歩くという運動が適しています。お散歩は30分~1時間程度のお散歩を1日2回行うのが目安です。運動量が必要な犬種の場合は、定期的にドッグランを利用して思いっきり遊べると良いですね。
特に運動量が必要な犬種
1日に多くの運動量が必要な犬種は
- ボーダーコリー
- シェットランドシープドッグ
- ジャーマンシェパード
- ウェルシュコーギー
- ミニチュアシュナウザー
- ジャックラッセルテリア
- 柴犬
- ゴールデンレトリバー
- ラブラドールレトリーバー
- その他大型犬
などです。犬種や大きさ、年齢に合わせてその子に適した運動を行うようにしましょう。
まとめ
1人暮らしや共働きのご家庭も一般的になり、愛犬との遊びやお散歩の時間を確保することが大変なこともあるかと思います。どうしても愛犬にお留守番をお願いする時間が長くなってしまう日もあるでしょう。
しかし、犬が運動不足になると
- ストレスから自傷行為を起こすを起こす
- 問題行動を起こす
- 筋力が低下する
- 肥満の原因になる
- 刺激不足になる
など、愛犬の心と身体に悪影響を及ぼします。
問題行動の原因が実は運動不足によるストレスだった、という可能性もあります。犬の心と身体はとても密接に繋がっていますので、愛犬と毎日楽しく運動をすることを意識してみましょう。お散歩に出られない天候の日のために、室内でも楽しく遊べる方法を用意しておくようにしましょう。