『間違った遊び方』は愛犬の心身の負担になることも
犬にとって、飼い主さんと遊ぶ時間は楽しく幸せなひととき。犬は、一緒に遊びを楽しんで心を満たしてくれる飼い主さんを大好きになり、信頼もするようになります。遊びは犬との大切なコミュニケーションであり、信頼関係を構築する上で重要な役割を果たすのです。
でも間違った遊び方をしてしまうと、犬の心身に負担をかけてしまったり、しつけに影響が出たりすることがあるので注意が必要です。そこで今回は、犬にしてはいけない『間違った遊び方』をご紹介したいと思います。
犬にしてはいけない『間違った遊び方』①体に負担をかける遊び方をする
ロープなどを引っ張り合う引っ張りっこ遊びは、犬との遊びの代表格ですが、犬がこの遊びに夢中になってくると前足が宙に浮き、後ろ足だけで立ってしまいがちです。
4足歩行である犬にとって後ろ足2本で立つこの姿勢は不自然で、下半身に無理な力が入ったり、腰に負担がかかったりします。そのため、股関節や膝の関節などを痛めたり、椎間板ヘルニアの原因になることがあります。
また、フローリングなどの滑りやすい床で遊ぶのもNGです。足をしっかりと踏ん張ることができないため、関節などに負担がかかり、膝蓋骨脱臼や関節炎などを招きやすいです。
犬と遊ぶときは犬の体に負担をかけないように、カーペットなどを敷いた滑りにくい床で遊ぶようにしましょう。また、犬が後ろ足だけで立つ姿勢にならないように気をつけながら遊ぶことも大切です。
犬にしてはいけない『間違った遊び方』②犬が負けてばかり
引っ張りっこ遊びなどをするときに、負けてばかりではつまらないものです。負けてばかりだと、やる気や自信も失ってしまいます。遊びは、勝ったり負けたりするからこそ楽しいのです。犬は程よく勝つことで、自信や喜びを得ることができます。
愛犬がいつも負けてばかりで飽きてしまったり、自信を喪失したりすることがないように、ときには飼い主さんが負けてあげるようにしましょう。
犬にしてはいけない『間違った遊び方』③遊びの主導権が犬
犬と遊ぶときは、飼い主さんが主導権を持つことが大切です。遊びの始まりと終わりを決めるのも、遊ぶおもちゃを決めるのも飼い主さんにします。犬が遊びを催促をして、飼い主さんがそれに応じて遊び始めるなど、犬が主導権を持った遊び方をしているとワガママ犬になってしまうことがあります。
飼い主さんが主導権を持つためのポイントは、おもちゃを出しっ放しにしないことです。おもちゃが出しっ放しだと、犬がいつでも飼い主さんを遊びに誘える状態となり、犬が主導権を持ちやすくなってしまいます。おもちゃは遊び終わったら片付けて、飼い主さんが管理するようにしましょう。
犬にしてはいけない『間違った遊び方』④興奮しすぎる
遊んでいるときに、犬が適度に興奮するのは悪いことではありません。ストレス発散になります。ただし、興奮のしすぎには要注意です。興奮しすぎると「オスワリ」などの指示にも従わず、制御不能な状態になってしまうことがあります。
おもちゃをくわえながら頭を振ったり唸ったりするのが激しくなってきたら、興奮が高まってきているサインです。興奮しすぎる前に、一旦クールダウンをさせましょう。「チョウダイ」の指示でおもちゃを放させたり、「オスワリ」をさせたりして、落ち着いたら遊びを再開します。
犬にしてはいけない『間違った遊び方』⑤安易にドッグランへ行く
ノーリードで愛犬と思いっきり遊びたいとか、愛犬を他の犬とも遊ばせてあげたいと思ったときに、ドッグランへ行くことを考える飼い主さんは多いでしょう。でも、安易に愛犬をドッグランへ連れて行くのはおすすめできません。
臆病な性格の犬には、他犬や他人のいるドッグランは恐怖やストレスを感じる場所かもしれません。また攻撃的な性格の犬は、他犬や他人に噛みつくなどのトラブルを起こす恐れがあります。全ての犬がドッグランで楽しく遊べるわけではないので、愛犬の性格や年齢などをよく考えて、楽しめなさそうなら行くのは控えたほうがいいでしょう。
まとめ
今回は、犬にしてはいけない『間違った遊び方』を5つご紹介しました。愛犬の心身やしつけに問題が生じないように、間違った遊び方はしないように注意しましょう。
飼い主さんが工夫することによって、愛犬はより楽しく遊ぶことができます。愛犬の年齢や犬種、性格に合った遊びをたくさん考え出して、愛犬を満足させてあげてくださいね。