犬がテーブルや机の上に登る心理…どんな意味があるの?
愛犬がテーブルの上に登ってしまうので、困っているという悩みは、多くの飼い主さんから聞きます。実際、筆者の愛犬も子犬の頃はよくテーブルに登っては、筆者や家族に降ろされる…という行為を繰り返していました。
では、なぜ犬はテーブルや机の上に登りたがるのでしょうか。ここでは、犬が登りたがる心理や意味を紹介します。
1.美味しそうな物があるから
テーブルと言えば、ごはんを食べる場所でもあります。犬も飼い主の行動を常に観察しているため、「テーブルの上には美味しそうな物がある」と認識しているのです。
テーブルの上に食べ物が乗っている時はもちろん、食べ物が乗っていない時でも残り香が漂っていたり、「もしかしたら何かあるかも!」という好奇心から、テーブルの上に登り捜索することがあります。
2.習性による安心感を得るため
犬は野生動物として生活していた頃、高い位置に登り、周囲から敵が攻め込んでこないかどうかを確かめていました。その頃の習性が今でも残っているため、本能的にテーブルの上に登ってしまうことがあります。
また、外から聞き覚えのない音が聞こえたり、怖い音が聞こえたりした時は、その不安を解消するため、本能的に高いところへ登り、自分の身を守ろうともします。
実際は、現代に飼い犬の敵はあまりいないので、その行動に意味があるわけではありません。しかし、本能的に「高いところへ登れば敵を認知できる」「身を守れる」とわかっているのでしょう。
3.飼い主に危険を知らせようとしている
前述しましたが、犬は外から怪しい音が聞こえるなど、警戒心を強める状況に陥った時、高いところに登り、周囲に敵がいないかどうかを確かめる習性を持っています。
しかし、前述と違うところは、単に自分が安心するために登るのではなく、敵がいないかどうかを確かめて、飼い主に知らせようとしている点です。
テーブルの上に登り、周囲を見渡したり、耳を澄ませたりするような様子を見せた後、飼い主の方をジッと見つめている場合は、「敵はいないよ」「何か怪しい音が聞こえます!」と飼い主に知らせている可能性が高いです。
4.登る行為自体が楽しい
子犬や若い犬の場合、一度テーブルに登った時の楽しさを忘れられず、無邪気に何度も繰り返すことがあります。一種の遊びとして捉えているのです。
テーブルに登る行為は、家の中でも運動に値する行動です。そのため、運動不足解消にもなり、犬にとっては格好の遊び道具となってしまうことがあります。
しかし、テーブルに登ることはいけないことです。怪我をしてしまう恐れもありますし、何より食事する場所でもあるので、行儀が悪く、衛生的にも良くありません。楽しそうに遊んでいても「ダメ」ということを教える必要があります。
犬がテーブルに登ってしまう…どうするべき?
テーブルの上に登ることは悪い事です。人間と一緒に生活していく上で、人間社会にある最低限のルールは、犬にも守ってもらわなければいけません。そのため、「登ってはいけない」ということを教える必要があります。
では、テーブルの上に登ってしまう犬に、どう対処すべきなのでしょうか。
指示を繰り返す
まず、「ダメ」という指示が理解できている犬であれば、「ダメ」と低い声で叱り、床に降ろしましょう。その後、一度落ち着かせる為に、基本動作(「お手」「お座り」など)をさせます。
地道ではありますが、これを何度も繰り返すことで、「テーブルの上に登ることはダメなことなのかも」と理解させることができます。
「テーブルの上=嫌な場所」と覚えさせる
指示を繰り返すだけではなかなか欲求に勝てず、やめてくれない犬も多いです。そうした犬には、「テーブルの上に登ると嫌な事が起きる」と覚えさせる方法が有効です。
甘えんぼうな犬であれば、テーブルから降ろし、基本動作をさせた後、一定時間その部屋から飼い主が立ち去るなど、「テーブルに登ると飼い主が居なくなる」という不安を認識させましょう。
他にも、テーブルの上に登った瞬間、雑誌で床を叩いて大きな音を出したり、犬が嫌がる金属音を響かせたりすると、「テーブルの上に登ると怖いことが起こる」と学習させることが可能です。
この時、なるべく飼い主が音を立てていることを気付かれない方が効果的です。「どこから鳴っているのかわからない」という方が恐怖を感じさせやすいからです。
少々可哀想な気もしますが、テーブルに登ることはダメなこととしつけなければいけないので、飼い主、愛犬共々頑張りましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬がテーブルの上に登るのは、食べ物や習性、好奇心などが原因です。犬なりに理由はあるものの、テーブルの上に登ることは悪いことです。きちんとしつけをするためにも、最後に紹介した方法を実践してみてくださいね。