なぜ犬にはケージが必要なのか
1.自分だけのテリトリーを作るために
外では全く吠えないのに、家では無駄吠えばかりする、なんてことはありませんか?犬は群れで生活する動物ですから、縄張りを持ち、自分のテリトリーを守ろうとします。
家の中全体が縄張りである場合、インターホンの音に吠えたり、家の前を通る人の声に吠えたり、訪問者に噛みついたり攻撃をするなど、問題行動とされることが増えます。
もし、ケージで過ごすことが基本なのであれば、そのケージの中を自分のテリトリーと理解することができ、守ろうとします。そのため、無駄吠えをすることが少なくなります。
家の中全体を縄張りとする必要がなくなるため、警戒する範囲や守らなければならない範囲が狭くなる分、犬にとってもストレスが少なくなります。
2.安全にお留守番をするために
大きな地震が起きたとき、家の中を物が飛び交ったそうです。そんな中、ケージの中にいた愛犬は、飛び交う物から守られ、ケガひとつなかったそうです。
犬に向かって真っすぐに物が落ちてくるだけでも危険なのに、大きく家が揺れ動く中、物が飛び交うのですから恐ろしいですよね。ケージの中でお留守番をしていたことで、命が守られた犬は、とても多かったはずです。
もし、ケージの扉を開いたままであったとしても、地震の揺れを感じ、咄嗟にケージの中に逃げ込む犬もいるでしょう。
3.イタズラを防止するため
あちこちで粗相をしてしまったり、物を破壊してしまうなど、愛犬のイタズラにお困りの飼い主さんは多いものですよね。怒鳴っても何も解決しませんし、叱っても効き目がないこともありますし、犬だって悪いことだと理解していることがあります。
それでもイタズラをしてしまうのは、退屈しのぎのためであったり、ストレスを発散するためであるなどすることがあります。飼い主さんだって、これまでにもたくさんの方法で解決しようと工夫されてきたはずです。
それでも、どうしても解決することができないときは、お留守番の間だけでも、ケージの中で過ごせるようにしてみると良いです。家の中を自由に歩き回ることができるよりも、決められた場所で過ごす方が、ストレスを感じず、安心して過ごすことができる犬もいます。
4.誤飲による事故を防ぐために
お留守番中の誤飲による事故、恐ろしいですよね。誰にも気づいてもらえないときほど恐ろしいことはないと思います。もちろん、愛犬が誤飲してはならないモノを放置したまま出かける飼い主さんはいらっしゃらないと思います。
しかし、思いもよらないモノを誤飲してしまうこともあります。普段からイタズラをする癖がある犬、モノを噛むことが好きな犬、お留守番中に限ってイタズラをする犬は要注意です。
万が一のことを考えると、お留守番中をケージの中で過ごすというだけでも、誤飲による事故から逃れることができます。このときも、ペットシーツを噛みちぎって誤飲してしまわないための工夫、おもちゃを誤飲してしまわないための工夫など、ケージの中での誤飲による事故を防ぐための工夫も欠かせません。
5.預けなければならないときのために
災害が起き、避難しなければならないとき、犬にはケージが必須になります。ケージがなければ、避難所の敷地内へも立ち入ることができないことがあります。保護団体に預ける必要があるときも、ケージが必須です。
用意されたケージもすぐに足りなくなってしまいますから、自分自身で用意することができなければ、預けることができなくなってしまいます。慣れない事態が起き、慣れない環境におかれたとき、犬は大きなストレスを抱えます。そのことが原因で体調を悪くし、亡くなってしまう犬もいます。
普段からケージで過ごすことに慣れていれば、慣れない環境におかれたときでも、飼い主さんと離れたときでも、ストレスや負担を和らげてあげることができます。災害時に愛犬を確実に守るためにも、普段からケージで過ごすことに慣れさせ、いざというときにも対応できるように準備しておくと良いと思います。
まとめ
犬にケージが必要な理由には、
- 自分だけのテリトリーを作るために
- 安全にお留守番をするために
- イタズラを防止するため
- 誤飲による事故を防ぐために
- 預けなければならないときのために
などがあります。今すぐにケージを用意してあげたくなるような内容もあったのではないでしょうか。