1.匂いを嗅ぐ
愛犬がおもむろに近付いてきて、自分のニオイをクンクン嗅ぎ始めると「私ってクサイのかしら…?」とやや心配になってしまいますよね。しかし、実は犬が他者の匂いを嗅ぐのは「もっとあなたのことを知りたいな」という気持ちによるものです。
飼い主さんの匂いに包まれたい!
犬にとって「匂いの情報」はとっても重要で、匂いによって相手の様々な情報を受け取ります。犬は足やお股など私たちからするとチョット恥ずかしい場所の匂いを嗅ぎたがりますが、その部位がその人の体臭が色濃く感じられる場所であるためです。大好きな飼い主さんの体臭は愛犬にとってとても落ち着く大好きな匂いなのです。
外出中のチェック?!
飼い主さんが帰宅した後でクンクン嗅ぐ場合は、おでかけ中に飼い主さんがまとってきた外の匂いをチェックしていますね。「他の子と会ったでしょ?!」なんて、すぐにバレてしまうかも!?
2.前足を乗せてくる
「お手」と言っていないのに、愛犬がちょこんとおててを乗せてくることはありませんか?これは犬にとって「甘えたい」のサインです。「こっちを向いて」「構ってよ」そういった幼い子供のような気持ちのときに前足を飼い主さんの身体に乗せてくることがあります。
また、前足を乗せてくるという行動には「独占欲」「優位性」などを表す場合もあるので、大好きな飼い主さんに少しだけワガママを言って甘えたいという気持ちなのかもしれません。
3.見つめてくる
犬と人はアイコンタクトで意思疎通を図る
動物界では「目を合わせ続けるのはケンカ上等の合図」と言われていますが、犬に関しては人間とアイコンタクトを取る動物です。
アイコンタクトとは、犬と飼い主が目を合わせることで飼い主の指示を犬が集中して聞く姿勢になることや、飼い主さんの目を見ることで「次の行動」を察知したりするなど、犬と飼い主の意思疎通を目的としています。
クールなわんちゃんの場合はじっと見つめることで「甘えたいな」「飼い主さんの行動を把握しなくちゃ」などの気持ちを伝えようとしている可能性もあります。
目が合ったら笑顔になるのは「幸せだな」という感情表現
飼い主さんと目が合った愛犬が「笑顔のような表情」になって見つめてくるとき、飼い主さんに対して「嬉しいね」「幸せだな」という感情を抱いていることが考えられます。
犬は人間と共存してきた歴史の中で表情筋を進化させ、人間に感情表現がしやすくなったと言われています。笑う動物は限られており、犬は笑顔をつくりません。しかし、人間に「笑顔のような表情」を見せることでポジティブな感情を伝えます。
4.おもちゃを持ってくる
一見おもちゃを持ってくると「投げてほしいの?」と愛犬に要求されているように思いますよね。確かに犬たちは「こうすると遊んでもらえる」という方法を覚えますので、飼い主さんに遊んでほしいというのは間違っていません。しかし、この行動も飼い主さんが好きだから行うのです。
楽しさを共有したい!
おもちゃをくわえて持ってくるということは「一緒に遊びたい」と思うためです。一人でも遊べるけれど、やっぱり飼い主さんと楽しいことを共有したいという気持ちであると考えられます。
犬は飼い主さんと信頼関係を結ぶと、作業や探索などを一緒に行うことで喜びを感じます。逆を言えば、お気に入りのおもちゃであれば信頼できる人以外に手渡したくないというわんちゃんが多いでしょう。犬にとって「信頼できる」は「大好き」なのです。
まとめ
静かに淡々と足の匂いを嗅がれたり、前脚をチョンと乗せてきたりすると「何だろう?」と愛犬の意図が見えないことがあります。しかし、こういった何げない一つ一つの行動にも、犬にとってはしっかり意味があることが多くあります。
- 匂いを嗅いでくる
- 前足を乗せてくる
- 見つめてくる
- おもちゃを持ってくる
以上の4つの行動は犬が好意的な相手に見せるものです。不器用なわんちゃんや控えめな性格の子の場合、ブリンブリンにお腹を見せてきたりべろんべろんにキッスの嵐になったりすることが少ないかもしれませんが、そういった派手なサインだけではなく、このような穏やかな好きのサインもあります。
ぜひ愛犬の穏やかで深い愛のサインを受け取ってあげてくださいね。