愛犬の横座り、病気のサインではありませんか!?
犬が寛ぐとき、横座りをすることがありますね。たとえば、お散歩から帰った後、遊びの後など、“ふぅ~”と一息つくようなときです。
可愛さから、お姉さん座りやオッサン座りと呼ばれることもあります。何だかセクシーなポーズをとっているように見えることもありますよね。ただただ可愛い座り方をしているのであれば問題ないのですが、実は、犬の横座りには病気が隠されていることがあります。
愛犬の横座りの様子をよく観察してみてください。楽な体勢で寛ぎたいだけなのか、その座り方がクセになっているだけなのか、それとも、何等かの異常によるものなのか、よく見極めなければなりません。
では、犬の横座りには、どのような原因があるのか、どのような病気の可能性があるのか、一緒に考えてみましょう。
犬が横座りをするときに疑われる原因と病気
1.楽な座り方がクセになってしまっている
愛犬が横座りをしている様子に気づいたとき、毎回、写真に撮って記録してみてください。写真を見比べて、横座りをするとき、崩している足はどちらでしょうか。左の足を崩しているときもあれば、右の足を崩しているときもあるのであれば、おそらくクセによるものです。
横座りをするときは、どんなときでしょうか。お散歩から帰って寛ぐとき、遊び疲れて休むときなどではありませんか?その座り方が楽な姿勢なのだと思われます。
追いかけっこや走るなどの激しい運動をした後、パンティングしながら横座りをして休む犬は多くいます。左の足も右の足もどちらも崩すのであれば、クセである可能性が高いのですが、犬にも利き足があるという話もあります。もしかすると、左右のどちらかの利き足のみを崩す犬もいるかもしれません。
2.股関節形成不全
犬が横座りをするときに考えられる病気には、股関節形成不全があります。生まれつき、股関節の形に異常がみられるものです。親犬が股関節形成不全である場合、その子犬の90%ほどが先天的な股関節形成不全を発症しているとされています。
中には、後天的な股関節形成不全を患う犬もいます。原因としては、急激な体重増加に、骨の成長が追いつかなかったことであるとされています。先天的、後天的のどちらも、超大型犬や大型犬に多くみられる病気です。
主な症状として、
- 横座りをする
- 歩き方の異常
- 段差の上り下りができない
- お散歩へ行きたがらない
- 足に触れると嫌がる
- 動きが鈍い
などがあります。股関節形成不全は小型犬にもみられる病気ですが、日常生活に支障があらわれることは、ほとんどありません。
しかし、小型犬にも横座りがみられるときは、股関節形成不全を疑ってみると良いかもしれません。
3.膝蓋骨脱臼
犬が横座りをするときに考えられる病気には、膝蓋骨脱臼があります。犬の関節の病気の中で最も多いとされています。膝蓋骨脱臼は、膝蓋骨が滑車溝という部分から外れてしまう病気です。
超小型犬や小型犬に多くみられますが、中型犬や大型犬にもみられることがあります。膝蓋骨が内方に外れることもあれば、外方に外れることもあり、小型犬の場合は内方脱臼が多く、大型犬の場合は外方脱臼が多いとされています。。
主な症状には、
- 横座りをする
- 歩き方の異常
- 歩くときの歩幅が狭い
- 段差の上り下りができない
- お散歩へ行きたがらない
- 足に触れると嫌がる
- 動きが鈍い
- 痛みで“キャンッ!”と鳴く
- 抱くときにパキッと音がする
などがあります。
まとめ
犬が横座りしている時に考えられる原因には、
- 楽な座り方がクセになってしまっている
- 股関節形成不全
- 膝蓋骨脱臼
などがあり、関節や骨の病気である可能性も考えることができます。ただのクセであれば問題ありませんが、愛犬の横座りが気になる場合には、診察を受けてみてはいかがでしょうか。犬種によって、かかりやすい関節や骨の病気があります。愛犬の犬種は対象ではありませんか?ぜひ確認してみてください。