犬はどんなところでも飼い主と他人を判別している
皆さんは、「なんで私だとわかったの?」と愛犬に思わず尋ねたくなるような場面に出くわしたことはありませんか。
例えば、外出先から帰ってきたら、すでに玄関前に愛犬が座っており、まるで「飼い主が帰ってくる」と少し前からわかっていたようだ…といった状況などが挙げられます。
もしかするとまだ帰ってこないかもしれませんし、飼い主ではなく他の人である可能性もあります。しかし、愛犬はしっかり飼い主と他の人を見分け、判断していると言われています。
犬が『飼い主』と判断している方法
では、犬が「飼い主さんだ!」と判断する際、どのような方法で判断しているのでしょうか。人間にはない犬ならではの特殊な能力を駆使して『飼い主』と判断しています。
1.足音
犬は聴覚が非常に優れています。音域であれば、人間の2倍、距離であれば人間の4倍も先の音が聞こえていると言われています。
そんな聴覚が発達している犬にとって、家の中にいても外を歩く人の足音を聴き取ることは簡単です。その中から、毎日耳にしている飼い主さんの足音を聞き分けることもできるのです。
これは、歩く速度や履いている靴の音、テンポなど、さまざまな要素を総合して判断していると考えられます。そのため、「歩く速度も音も一緒…飼い主さんが帰ってきた!」と判断し、玄関前やドアの前で待っているのでしょう。
2.声
飼い主が電話をしながら帰ってきたり、誰か他の人と家まで一緒に帰ってきている場合、飼い主の話し声が聞こえています。先ほどもお話しした通り、それが外であっても、中にいる犬には丸聞こえなのです。
足音よりも単純で、いつも隣で聞いている安心できる声が外から聞こえてきたことで、「飼い主さんの声がするから、帰ってきてくれたんだ!」と判断できているのです。
3.飼い主の持ち物が出す音
驚くべきは、飼い主がいつも身につけている物や、飼い主が持って行く物の音まで聴き取っているということです。飼い主の持ち物が出す特有の音さえ聞き逃さず、「ん?この音は、飼い主さんが持っているもの…」と判断しています。
例えば、いつも通勤、通学で使っているバッグにキーホルダーがついていた場合、そのキーホルダーが他の金具に接触し出す音も含まれます。また、バイクや車の音もきちんと聞き分けているという説がありますよ。驚愕ですよね。
もちろん、この音だけで判断しているわけではありません。それぞれの要素を組み合わせて、総合的に判断して「飼い主さんだ!」と判断しています。
4.匂い
犬の嗅覚もまた優れており、匂いの種類にもよりますが、強い匂いの場合は、人間の1億倍もの嗅覚を発揮すると言われています。
そのため、徐々に近寄ってくる飼い主の匂いを感知し、「あれ?嗅ぎ慣れた安心する匂い…飼い主さんでは?」と判断し、玄関やドアの前に待機する犬は多いです。
その後、足音や話し声などを聴き取り、「やっぱり飼い主さんだ」と安心したり、喜んだりと忠犬のように待ってくれている犬が多いのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。「なぜ?」と思う愛犬の特殊能力ですが、犬が持つ優れた聴覚や嗅覚をフル活用し、私たち飼い主だと判断してくれているのです。愛情表現の一種でもあります。帰宅して落ち着いたら、たくさん愛犬とのスキンシップタイムを設けてあげましょうね!