1.おしっこの粗相の場合
同じシートを使い続けていませんか?
愛犬がおしっこの粗相をした際に、その時のおしっこシートの状態を確認してみましょう。足の踏み場がないくらいに、おしっこでいっぱいになってはいませんか?
足が濡れる感覚が不快なのかも
複数回使用したトイレシートをそのままにしておくと、トイレシートはおしっこをたくさん含んだ状態になっています。トイレシートのおしっこをした部分を触ったり踏んだりすると、じわっとおしっこの後戻りで濡れる感覚があります。これに不快感を覚えて、愛犬が「トイレシーツの上に行きたくないなぁ」と思ってしまっている可能性があります。
2.うんちの粗相の場合
おしっこはトイレでできるのに、うんちだけ外してしまうことは大変多いです。
うんちの粗相の原因
うんちの粗相の場合には
- 歩いて気張っているうちに外してしまった
- おしっことうんちは別物と認識している
- お腹を下して間に合わなかった
- 恐怖や不安を感じた
という4つの原因が考えられます。
原因に合った対処法をする
1の場合は、トイレを少し大きいものにしてあげると良いでしょう。3については致し方ないので、早急に下痢の症状の改善をしましょう。4については、犬は強い恐怖や不安を感じるとうんちをしてしまうことがあります。うんちの粗相があった時に、愛犬が何かにびっくりしたり恐怖を感じていなかったかを確認してみましょう。
2については下記の「4.誤解が生じていないか」にて詳しく解説いたします。
3.トイレの場所は快適か
「ここの方が快適」と思っているかも
同じような場所に粗相をしている場合には、現在のトイレよりも粗相をした場所の方が快適だと思っているのかもしれません。何らかの環境的な原因によって、わんちゃんが「トイレの場所に行きたくないなぁ」と思っている可能性があります。
トイレ環境のチェックポイント
現在トイレを設置しているお部屋の環境が、愛犬にとって排泄に快適であることが重要です。
- 寒すぎたり暑すぎたりしていないか
- 外から大きな音がしていないか
- 住人の往来が少ない場所にあるか
- くつろぐ場所から遠すぎないか
以上の4つを確認してみましょう。
4.誤解が生じていないか
愛犬の誤解によって、意図的にトイレ以外の場所で排泄をしている可能性があります。
1.飼い主さんに叱られると思っている
愛犬が粗相をした時に叱ってはいませんか?トイレの粗相で愛犬を叱ってしまうと、犬は「排泄=叱られる」と誤解してしまいます。叱りながら正しい場所まで愛犬を連れて行くと「ここは叱られる場所=嫌なところ」と誤解してしまいます。また「叱られるから飼い主さんに見つからない場所でトイレをしよう」と思ってしまうこともあります。
2.飼い主さんの気を引けると思っている
粗相があった時に飼い主さんが声を上げるリアクションを取ると、犬は「粗相をすると注目してもらえる」と勘違いしてしまう恐れがあります。そうすると、飼い主さんにかまってもらいたい時や何か不満がある時にもわざと粗相をするようになってしまいます。粗相を発見した時には無言ですみやかに掃除するようにしましょう。
3.おしっことうんちは別物だと思っている
トイレトレーニングの際、おしっこのトレーニングにだけ着目してしまうと「トイレ=おしっこをする場所」と認識してしまうことがあります。犬にとってはおしっことうんちは別物と認識しやすいため、うんちのトイレトレーニングも忘れずに行う必要があります。
5.体調不良や老化のサインではないか
トイレの粗相が病気のサインであったり、老化現象による場合もあります。
病気の可能性がないかを調べよう
ホルモンや神経などに問題が生じ、膀胱の機能が低下してしまう「尿失禁」という病気があります。不妊手術後数年経ったオス犬にも粗相が見られることもあります。
- くつろぐ場所や歩いた後が濡れている
- おしっこやうんちのポーズをせずに排泄している
- 陰部がいつも濡れている
以上の3つの様子が頻繁に見られる場合には、何らかの病気である恐れがありますので獣医師に相談してみましょう。
老化によって排泄機能が衰えてしまう
人間と同じように、犬も高齢になると膀胱が小さくなります。そうするとおしっこを溜められる量が少なくなるため、トイレに間に合わなくなってしまうことがあります。また、認知症によって脳の伝達にトラブルが生じ、意図せずに排泄してしまうこともあります。
まとめ
犬の粗相といっても、その原因はさまざま考えられます。まずは原因を探り、原因に合わせた対処法をしていくことが改善に効果的です。共通して言えるのが、犬のトイレの粗相は叱ってはいけないということです。
叱ることで誤解を生じる危険性もありますし、粗相の原因が飼い主さん側にあることもあるため、そして病気のサインである恐れもあるためです。トイレの粗相があるとため息をつきたくなってしまいますし、おしっこをウッカリ踏んでしまった時には「もう…!」と声も上げたくなってしまいます。
しかしここはぐっとこらえて、すみやかに片付けてあげるようにしましょう。