飼い主がよく悩む、犬の散歩での『困りごと』3選!それぞれの対処法まで

飼い主がよく悩む、犬の散歩での『困りごと』3選!それぞれの対処法まで

今回は、愛犬のお散歩中によく起こる困った問題「引っ張り癖」「歩かなくなる」「吠え癖」について解説いたします。犬の問題行動を改善していくにはまず、その行動の原因を知ることが重要です。そして、その原因に合わせた対処法を行っていくと効果的です。

1.引っ張り癖

飼い主より先を歩く黒い犬

引っ張り癖が出やすい子の特徴

お散歩の際にリードをグイグイと引っ張って歩き、飼い主さんのリードによるコントロールが困難な子がいます。

  • 好奇心旺盛
  • お散歩が大好き
  • 興奮しやすい

などの性質の子に引っ張り癖がある子が多いです。

引っ張り癖を改善させた方が良い理由

引っ張り癖があるままでいると、首輪のみでお散歩をする子の場合は首への負担が大きくケガの原因となる恐れがあります。そして、飼い主さんのコントロールがきかないと万が一脱走してしまった時につかまえられなくなりますし、他人や他の犬とのトラブルに発展する恐れもあり危険です。

引っ張り癖を改善するトレーニング方法

お散歩中のお座りする柴犬

引っ張り癖をなおすトレーニング方法は

  • 引っ張った時に立ち止まる
  • 意図的に方向転換をする

の2つがあります。

まずは愛犬が引っ張り癖を発動させた時に立ち止まるという習慣をつけましょう。こうすることで、愛犬に「いくら強く引っ張っても思い通りには行けない」ということを理解してもらいます。そして、お散歩の途中に意図的に方向転換をするようにします。こうすることで「お散歩の主導権は飼い主さんにあるのだ」ということを理解してもらいます。

トレーニングのポイント

お散歩時にはリードを伸ばしっぱなしにせず、数回手に巻き付けて短く持つようにすると、愛犬が強く引っ張ってもコントロールしやすくなります。飼い主さんも強くリードを引っ張ってしまうと愛犬の首に負荷がかかってしまい危険なので、愛犬が引っ張った時にはまず静止して落ち着かせることがポイントです。

引っ張り癖のある子は興奮しやすい子に多いため、まずは興奮しすぎないこと、興奮状態から冷静になることを習慣付けていきましょう。そして、方向転換時も優しくリードを引いて合図してあげるようにしましょう。

2.歩こうとしなくなる

突然石のように動かなくなるのはなぜ?

お散歩中に突然愛犬が立ち止まってしまい、リードを引いても歩こうとしなくなってしまうことがあります。道の真ん中でこうなってしまうとヒヤヒヤしてしまいますよね。

犬が突然歩くのを止めて動かなくなってしまう原因には

  • 恐怖やトラウマ
  • 身体の痛みや不調
  • 疲れ
  • 抱っこしてほしいワガママ

などが考えられます。

恐怖を感じると犬は硬直してしまう

車や他の犬の声など、何かに恐怖を感じた時に犬は硬直してしまうことがあります。頑なに動かなくなることで危険に対して身構えている状態です。また、過去に怖い思いをした場所ではそのトラウマによって硬直してしまうこともあります。

痛みや体調不良

身体の痛みや不調でも、突然立ち止まって歩こうとしなくなることもあります。単純に歩き疲れかもしれませんし、足の裏や関節に痛みや違和感があるために歩きたくなくなってしまった可能性もあります。そして、病気による体調不良でも歩けなくなってしまうこともあります。

ワガママや甘えである可能性も

中には「もう歩きたくない…抱っこして欲しい」というワガママ心によるものである可能性もあります。自分が立ち止まると飼い主さんが抱っこしてくれると覚えており、抱っこして運んでほしい時に動かなくなる子もいます。

お散歩中に動かなくなってしまう子の対処法

リードをつけて横を向くダックス

お散歩中に突然立ち止まって動かなくなってしまう子には、その原因によって対処法が変わってきます。

身体に異変がないかをチェックする

意外と起こしやすいのが肉球のケガです。愛犬が踏ん張って立ち止まっているところをリードで強く引っ張ってしまうと、肉球がアスファルトにこすれてめくれてしまいます。

そして、足腰の関節痛によって動きたくなくなってしまっているかもしれません。愛犬がどこかに痛みを感じていないかをチェックしてみましょう。持病を持っている子の場合は特に、体調の異変に早急に気が付いてあげることが重要です。また、夏の熱中症にも気を付けておきましょう。

首輪やハーネスが苦しくないかをチェックする

首輪やハーネス、洋服などによって、身体に締め付けやこすれによって痛みを感じている可能性もあります。首輪やハーネスを新調したての場合は、人間でいう靴擦れのような問題が起こりやすくなります。

特にサイズがきつい場合には、前足の脇の部分にこすれが生じやすくなります。愛犬の身体に不具合がないか確認するとともに、着用品のサイズが適正かどうかを確認しましょう。

体調に問題が無い場合は「じっと待つ」訓練を

身体にケガや病気の可能性が考えられず、特に疲れる距離を歩いたわけでもなく、着用品にも問題がなさそうな場合は、愛犬のワガママ心による硬直である可能性が考えられます。

この場合、抱き上げて移動してしまうと「動かないと抱っこしてもらえる」と認識してしまいますので、愛犬が自ら歩き出すまで"じっと待つ"のが対処法となります。これは根気がいるトレーニングですが、じっくりと癖を改善していきましょう。

3.他の犬に吠える

散歩中に吠える黒い犬と怯える飼い主

お散歩中に吠える原因は大きく分けて2つあると考えられます。

他の犬と触れ合う経験が足りなかった

犬は生後4週~3ヵ月頃までの子犬の頃に「社会化期」と呼ばれる成長段階があります。犬は生涯を通して学習をして物事に順応していくことができますが、この社会化期に経験したことには特に順応しやすくなります。

この頃に家族以外の人や知らない犬、車の音、街の様子などの外部刺激に触れ合っておくと、それらに抵抗感がなく育つことが期待できます。一方、社会化期に外部の刺激と触れ合わなかった場合は、知らない人や犬に恐怖心を抱いたり外の音に強い警戒心を抱くことがあります。

縄張り意識や警戒心が強い

縄張り意識や仲間意識の強い気質の子の場合、お散歩コースという自分の縄張りに知らない犬が表れると敵視してしまうこともあります。臆病さが強い子は特に他の犬に敏感になってしまうことも多く、一生懸命吠えることによって自分や飼い主さんが襲われないようにけん制しようとしているのです。

お散歩中の吠え癖を改善するには

散歩中お手をする犬と飼い主

他の犬に近付かせない

犬にも「どうしてもアイツだけはイヤだ」というような相性があるようで、ある特定のわんちゃんに吠えてしまう子もいます。そして、子犬の頃に他の犬と接する機会が少なかった子の場合は、自分以外の犬全員に対して拒否反応が出てしまうことも多いです。その場合、遠くの方に他のわんちゃんを発見したら、できるだけ接触させないように飼い主さんが避けてあげるのが1つの対処法です。

吠える前に指示を出す

愛犬が他のわんちゃんを発見して警戒モードになったり「ウー…」と唸り始めたりといった吠える前兆が見られた時に、オスワリや待てなどの指示を出してみましょう。その後、愛犬が吠えずにその指示に従うことができたらしっかり褒めておやつを与えましょう。警戒モードで吠えている犬は興奮して我を忘れてしまうため、愛犬を興奮させないようにするには先に指示を出して冷静さを保たせることが効果的です。

まとめ

散歩中飼い主を見上げる犬

せっかくの楽しいお散歩時間ですから、困った問題を改善して思いきり楽しみたいですよね。

犬のお散歩時のお悩みでは

  • 引っ張り癖
  • 歩こうとしなくなる
  • 他の犬に吠えてしまう

の3つが多いです。

これらにはわんちゃんによって原因が違うと考えられますので、わんちゃんがどうしてその行動を取ってしまうのかを見極めてあげることが改善への第一歩です。大きな声で叱ったり、無理にリードを引っ張ってコントロールする前に、なぜ愛犬がそうしているのかを一度冷静に分析してみましょう。そして、考えられる原因に合わせて対処してあげることが効果的です。

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