犬って『時間』をわかっているの?
今回は「犬って『時間』をわかっているの?」という疑問をテーマに、お話しを進めていきます。
愛犬と一緒に暮らしていると、ほぼ正確な時間に「散歩だよ」「ごはんちょうだい」といったサインを送ってくることがあります。思わず「時間わかってるの?」と聞いてしまうほどに。皆さんも同じような経験があるのではないでしょうか。
しかし、犬はもちろん、人間以外の動物に『時間』という概念は存在しません。そもそも『時間』という概念は、人間が作り出したものなので、当たり前と言えば当たり前ですね。
ですが、概念は持っていなくても、時間の間隔は持っているのでは、と思う出来事は多くあります。
明るさや飼い主の行動などから感覚を認識
犬が『時間』という概念を持っていないことは先にお話ししましたが、だからといって『時間』の認識がないわけではありません。先ほど例にも挙げた通り、毎日同じ時間になると「散歩行こう」と誘ってきたりするのも、感覚で覚えているからです。
では、犬は『時間』を感じる際、何を基準として判断しているのでしょうか。人間はT系がありますが、犬はもちろん時計を読み取ることができません。
一般的に、犬は外の明るさや外から聞こえてくる音などを基準に、体内時計で『時間』を判断していると考えられています。また、飼い主さんが毎日同じルーティンで行動している場合は、飼い主さんの行動も時間認識の基準となっているでしょう。
犬の体内時計が正確って本当?
ここでさらなる疑問が浮かび上がってきます。「犬の体内時計は正確だと聞くけれど、本当に正確なの?」という疑問です。結論から言ってしまうと、「犬にもそれぞれ」が正解です。体内時計が正確な犬もいれば、まったく機能していない犬もいます。
体内時計が正確な犬と正確でない犬の違いは、さまざまなポイントが挙げられますが、やはり最も大きい分岐点としては、毎日同じサイクルで行動しているか否かでしょう。
同じ時刻に起き、同じ時刻に朝ごはん、同じ時刻に散歩をし、同じ時刻に夜ごはんを食べる…。これを毎日繰り返していれば、人間でも規則正しいサイクルとなり、体内時計が性格になっていきます。
毎朝日光を浴びることはとても大切
体内時計が正確な犬の場合、朝になると窓の外から差し込む日光を浴びたり、朝に散歩へ行き日光浴をしていることが多いです。
日光を浴びることで、体や脳に直接「朝だ」という信号を送ることができるため、体内時計を正確に動かすことにも繋がります。
特に、シニア期に入った老犬にとって、とても重要です。朝にきちんと日光を浴びることで、体内時計を正確に保つことは、認知症予防にも繋がります。シニア期に入っている愛犬を飼っている方は、積極的に朝の散歩へ連れて行ったり、日光浴させたりしましょう。
体内時計の正確さは生活リズムにも繋がる
体内時計を必ずしも正確にするべき、とは強く言いません。しかし、前述したように、認知症を予防したり、生活リズムを整えることでストレス軽減に繋がったりと、メリットは大きいです。
愛犬をシニア期に入っても健康でいさせたいという思いは、すべての飼い主に共通しているでしょう。それであれば、毎朝日光浴を欠かさず行い、夜にはテレビの音量を落としてあげたり、電気の明るさを暗くしてあげたりと、愛犬に配慮した生活を送ることも大切です。
犬の体内時計の正確さ、生活リズムの正確さは、飼い主の生活が反映していると言っても過言ではありません。ぜひ飼い主側の生活習慣から見直すことを目標に努力してみましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬に『時間』という概念はないものの、認識はあります。また、体内時計は犬によって正確さが異なりますが、正確であることで規則正しい生活リズムにも繋がります。できるだけ愛犬が健康で規則正しい生活を送れるよう、飼い主側も規則正しい『時間』を意識してみましょう。