犬の可愛い仕草…本当に大丈夫?
犬はたくさんの仕草を見せてくれます。穴を掘る仕草だったり、お尻をプリプリと左右に振りながら歩く仕草だったり…。ついつい可愛くて、思わずスマホで写真を撮ってしまう人も多いですよね。
しかし、犬の仕草にはさまざまな意味が込められています。「嬉しい」「寂しい」「不安」など、心理的な意味を持つ仕草もあれば、犬自身が違和感を感じているために起こっている仕草もあります。
私たち飼い主が気付いていないだけで、実は「可愛い!」と思っていた仕草が思わぬ危険サインであることもあるのです。
実は危険な『犬の可愛い仕草』とは?
では、私たちが「可愛い」と思いがちな犬の仕草の中で、実は怪我や病気などの危険サインが隠されているのは、どのような仕草なのでしょうか。
1.おしりを左右に振る
おしりを左右に振る仕草には、さまざまな意味があります。一般的には「楽しい」「嬉しい」というポジティブな気持ちが表れていることが多いのですが、ごく稀に、股関節形成不全が関係していることがあります。
股関節形成不全の犬は、おしりを左右に振る仕草の他にも、うさぎ跳びのような走り方、座るときに足を横に投げ出すような仕草を見せたりします。違和感を感じるようであれば、早めに受診しましょう。
股関節形成不全の犬は、おしりを左右に振る仕草の他にも、足を引きずる仕草を見せたり、上る行動を躊躇するような様子を見せたりします。違和感を感じるようであれば、早めに受診しましょう。
2.頭を壁などに押し付けている
頭を壁に押し付けるような仕草を見ると、「何しているの?」「人間が困っている時に見せる仕草みたい!」とついつい写真を撮りたくなってしまう人もいるかもしれません。しかし、実は非常に危険なサインです。
犬が頭を壁などに押し付けている状態を「ヘッドプレス」といい、脳に何らかの異常が起こっている場合に起こります。痴ほうの症状の一つとして起こることが多いので、直ちに病院へ連れて行く必要があります。
他にも肝臓他にも肝臓でトラブルが起こっていたり、門脈シャントという病気がある場合に血液中のアンモニア濃度が高くなってしまいこのような仕草を引き起こしていることもあります。
3.おしりを地面に擦り付けて移動
おしりを地面に擦り付けるようにして移動する犬の姿を見たことはありませんか。「ユニークな歩き方!」なんて言う人もいますが、これは当人である犬が、肛門周りに違和感を感じているために起こしている行動です。
基本的に肛門腺と呼ばれる場所に、分泌物が溜まってしまっていることが原因です。肛門絞りという方法もありますが、自分ですることが難しい場合は、動物病院で行ってもらいましょう。
肛門腺の詰まりを放置していると、分泌物を分泌できない状態になるため、体に悪いです。犬自身も不快に感じ、ストレスを溜め込んでしまう恐れがあります。
4.同じ仕草を繰り返す
穴を掘るような仕草や前足を舐める仕草など、同じ仕草を繰り返していると、「夢中になっているのかな」と思いがちです。しかし、実は強いストレスサインの表れであることが多いです。
例えば、飼い主がかまってくれない寂しさを紛らわすために、穴を掘るような行動を繰り返し、寂しさを忘れようとすることがあります。前足を舐める仕草も同様です。
しかし、これを放置し、問題改善を試みなければ、愛犬のストレスは軽減されませんし、体の部位を執拗に舐める仕草は自傷行為に繋がる恐れがあります。早めにストレスの原因を突き止め、ストレスを緩和してあげられる対応をしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回ご紹介したように、犬の仕草にはサインが隠されています。その中には、「今、不快だよ」「なんだか体がおかしいよ」といった危険なサインが含まれていることも。愛犬からのサインを察知し、いち早く必要な対応を取れるようにしましょう。