犬を人のように扱うと起こるリスク
愛犬をペットとして扱う飼い主さんは、そう多くありません。我が子のように、兄弟姉妹のように、親友のように、家族として愛情を持って共に生活しています。しかし、愛情を間違ってしまう飼い主さんもいます。犬は家族です。
確かに大切な家族の一員なのですが、犬は犬です。決して、人ではありません。人と同じように扱われることが、犬にとって不幸を招いてしまうことがあります。
犬は犬として人間社会で暮らし、犬として扱ってもらうことで、犬らしく生きることができます。愛犬を「犬」として扱っていますか?人のように扱うことで、どのようなリスクを負うことになってしまうのか、改めて一緒に考えてみましょう。
1.人の食べ物を与えることのリスク
犬には犬のごはんがあります。犬のおやつがあります。市販されているドッグフードだけでも、十分に栄養を摂ることができます。犬のごはん+人のごはんやおやつを食べてしまっては、栄養過多になってしまいます。脂質や糖質を過剰に摂取してしまいます。
結果、肥満や病気のリスクを背負わなければなりません。リスクを背負うのは犬です。病気になり、治療と投薬の毎日。お散歩へも行けず、遊ぶこともできず、カラダを動かすこともできなくなり、寝て過ごす日々。苦しみながら生活をし、苦しみながら亡くなっていく、そんな愛犬の姿を見たい飼い主さんはいません。
しかし、おねだりする姿がカワイイからといって、人の食べ物を与えてしまう飼い主さんが非常に多いです。ほんの少しの量であっても、習慣化しているのでは同じことです。犬は犬です。人ではありません。人の食べ物を与える必要はありません。
2.オシャレのために服を着せることのリスク
基本的には、犬に服は必要ありません。人が服を着ることと同じように、犬には立派な被毛があります。日差しや紫外線を避けるため、寒さをしのぐため、汚れやケガを防止するため、治療のため、体温を調節するためなど、機能性のある服を必要とすることはあります。
しかし、オシャレのために服を着る必要は全くありません。服を着ることで、ストレスを感じていないでしょうか。服を着ることで、窮屈な思いをしていないでしょうか。服を着ることで身動きが取りづらく、転倒やケガのリスクを高めていないでしょうか。オシャレのための服を着せられたとき、愛犬はどんな気持ちでいるのか、考えてみると良いのではないでしょうか。
3.社会性が貧しいことのリスク
犬としてではなく、人として扱われて育った犬は、犬社会を知りません。犬同士の関りがなく、他の犬との接し方がわからないからです。もちろん、人と暮らし、人間社会で生きていかなければならないため、人と深く関わる必要があります。
しかし、犬同士の関りを持つ機会が少ない犬は、犬社会を知ることができず、社会性の貧しい犬になってしまうリスクがあります。人間社会も犬社会も、どちらもしっかり学ばせてあげなければなりません。あまりにも人と密着した生活を送り、人として扱われて育って犬は、飼い主さんや家族と離れることで起こる“分離不安症”を発症してしまうリスクもあります。
まとめ
犬を人のように扱うのがNGな理由について、
- 人の食べ物を与えることのリスク
- オシャレのために服を着せることのリスク
- 社会性が貧しいことのリスク
この3つのリスクを愛犬に背負わせてしまう可能性があるということを考えてみました。犬を人のように、まるで赤ちゃんのように扱う飼い主さんを見て、クスクス笑う人がいますね。それはなぜでしょう。無意識にやってしまっている行き過ぎた行為が原因なのではないでしょうか。犬を犬として受け入れ、犬として扱っていれば、誰も笑ったりしません。愛犬を苦しめることもありません。そして、愛犬とのより良い関係が築けるのではないでしょうか。
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20代 男性 匿名