犬の平均睡眠時間は?
犬は1日24時間の半分ほどを寝て過ごす子が多いですよね。もともと、犬は人間と比べると睡眠時間が長く必要な生き物です。グッスリ寝ている愛犬はとても愛しい存在ですが、あまりに長い時間を寝ていると少し心配になることもあると思います。犬の平均睡眠時間は年齢によって異なってきます。
犬の平均睡眠時間
子犬の平均睡眠時間は18~19時間。成犬になる1歳からは12~15時間、そして老犬になると子犬の頃の平均睡眠時間と同様に18~19時間となっています。子犬は好奇心が旺盛で起きているときは動きっぱなし。とても体力を消耗する上に、体が成長し続けている時期なので、疲労回復に時間がかかり睡眠時間が長くなります。
また老犬は徐々に体力が衰え疲れやすくなるため、やはり長い睡眠時間が必要。心と体のバランスが1番取れている成犬でも、1日の半分ほどは寝て過ごす子が多いと思います。
犬にとっての睡眠とは
犬も人間も健康的な心と体を保つには良質な睡眠が大切。犬も人間同様、寝ているときにはレム睡眠とノンレム睡眠があります。レム睡眠とは浅い眠りの状態で、脳は活発に働いています。
いっぽう、ノンレム睡眠はとても深い眠りに入っている状態。大脳も休息しているので脳や体の疲労回復のため重要な睡眠となります。
人間の睡眠時間のおよそ75%はグッスリ寝ているノンレム睡眠ですが、犬が寝ている間のノンレム睡眠は20%ほどしかないとか。横になり長い時間寝ている犬ですが、そのほとんどの時間がレム睡眠の浅い眠り。眠りが浅い分、長く睡眠時間をとることで、疲労回復していると言われています。
ノンレム睡眠の時間が短いため、長い睡眠時間が必要な犬ですが、今まで以上に長く寝るようになったら、何かしら理由があるかもしれません。
愛犬の睡眠時間が長くなったときに疑われること3つ
年齢によるもの
上記にも書いたように、犬の睡眠時間は年齢によって異なります。子犬の睡眠時間が長いことは、ごく当たり前のことなので心配ありませんが、ある程度年齢を重ねた犬の睡眠時間が長くなったときは、体力が衰え始めているかもしれません。
一般的に小型犬は10歳から、大型犬だと8歳からシニア期といわれ、老化現象が見られる頃ではありますが、これこそ個体差が大きく一概に年齢だけで決めてしまうことはできません。
ただ、この年齢前後で睡眠時間が長くなってきたときは、老化現象のひとつである可能性も高いです。運動量も減り、お散歩に行きたがらない、また食欲不振など他の老化現象も一緒に見られ始めたら、今まで以上に愛犬の食事内容や健康へのサポートを気遣ってあげましょう。
季節や日照時間によるもの
全ての犬に当てはまるわけではないのですが、日照時間が短くなる秋や冬に睡眠時間が長くなる個体も存在します。犬の祖先は野生動物である狼で、もともとは夜行性の生き物だったのですが、人間とともに生活することで適応能力が働き、夜行性から昼行性に変化した個体が多いよう。
人間と同じく朝の太陽の日差しで目を覚まし、日が暮れて暗くなると「寝る時間」と認識する犬もいるようです。秋や冬は日照時間が短くなるため、睡眠時間が長くなる犬もいるようです。
体調不良
犬の睡眠時間が長くなる理由で、一番心配なのが病気や怪我などによる体調不良。犬はどこかしら不調や痛みがあるときは、いつもより長い時間しっかりと寝ることで、体を休めて回復させようとします。私たち人間が風邪で発熱したときに、とにかく寝て休んで風邪を治すのと同じような感覚だと思います。
関節痛や怪我による痛みがあるときは、いつもより睡眠時間が長い以外にも、遊びたがらない、お散歩に行きたがらないなどの変化があるはず。
また、内臓疾患の場合は、食欲不振、元気がなくグッタリ寝続けるなどの症状がみられることもあります。老犬だけでなく、成犬でもこのような症状がみられたときは早めに獣医さんに診察してもらいましょう。
まとめ
愛犬が年齢を重ねることで、睡眠時間が長くなるのは、ごく自然な流れなのかもしれません。1日でも長く健康的に過ごしてもらえるよう、年齢に合わせたケアをしてあげたいですね。
また、体調不良や怪我による痛みで睡眠時間が長くなる場合、いつもより長く寝る以外にも、何らかのサインを出していることが多いです。いつも一緒に過ごしている飼い主さんであれば、ちょっとした変化にも気づきやすいと思います。愛犬の睡眠時間が長くなったら、体調の変化はないかも確認してみましょう。