犬の拾い食いはNG!…どうして?
「愛犬が拾い食いをしてしまった!」というアクシデントは、様々な場所でよく聞きます。一般的に、犬の拾い食いはダメなことだからやめさせるべきという話が飛び交っていますが、なぜ拾い食いがダメなことであるか、ご存じでしょうか。
1.食べてはいけない物で中毒症状を引き起こすから
まず1つ目に、中毒症状の恐れがあるという理由です。食べ物や植物など、犬が食べてしまうと有毒性があり、中毒症状を引き起こす物は意外と多いです。有名な物だと、チョコレートや玉ねぎがありますよね。
もちろん、多量摂取しなければ、大事には至らないという話もありますが、実はこれも個体差が大きいです。多めに食べてしまっても中毒症状が現れない子もいれば、少量で死に至ってしまう子もいます。
そのため、「少量であれば、問題視するほどではない」と言われている食材や植物であっても、拾い食いをしないよう、しっかり見張る必要があります。
2.寄生虫が寄生している可能性があるから
散歩中に拾い食いをしている場合、その拾い食いしてしまった物は、誰が触った物なのか、あるいは他の犬が既に舐めてしまった物なのか、全く情報がありません。そのため、物によっては既に寄生虫が寄生している可能性もあるのです。
また、食糞の癖がある犬は要注意です。他の犬が排泄したうんちが片付けられずに残っており、それを食べてしまった…というトラブルも0ではありません。すると、糞を通して内部寄生虫が愛犬に感染する可能性があります。さらに、寄生虫の中には、犬から人へと感染する寄生虫もいるため、愛犬から飼い主へと感染するリスクも孕んでいます。
3.体調不良の原因になり得るから
拾い食いしてしまった物の中には、愛犬が初めて口にする物も多いでしょう。すると、犬にとって悪影響を与えるものも中にはあり、嘔吐や下痢といった体調不良の原因となることがあります。
中毒症状ではないため、一過性ではあるものの、やはり下痢や嘔吐を繰り返していると犬自身も辛いです。他の物を食べたり飲んだりすることもできなくなってしまうため、このような状態を回避するためにも、拾い食いはさせるべきではありません。
拾い食いをやめさせる方法
様々な危険性を孕んでいる、犬の『拾い食い』。こんなにも危険な理由があるのであれば、今すぐにでもやめさせたいと思う飼い主さんは多いですよね。
最も良い方法は、きちんと「待て」や「ストップ」という制止の言葉を学習させ、いざ拾い食いをしようとしたときに、言葉だけで制止させる方法です。しかし、この方法にも限度があります。
そのため、散歩中は、なるべく愛犬の意識を地面に向けさせないよう、声かけをしたり、時々走ってみたりと、メリハリをつけた散歩を行うように意識しましょう。そうすることで、「暇だなぁ。あ、いい物発見!」という状況を生み出さずに済みます。
家の中であれば、犬が届く位置に、口に入る大きさの物や食材、料理を置かないことが大前提です。犬の目に届かないところに置いておけば、犬も拾い食いのしようがないので、未然に防ぐことができます。
しかし、キッチンなどは、どうしても調理中に切った野菜の切れ端が落ちてしまう…ということが考えられます。したがって、愛犬がキッチンに入らないよう、柵を設け「ここから先は入っちゃいけないよ」と教えましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬は本能的に『拾い食い』をしてしまやすい動物です。しかし、拾い食いした物の中には、愛犬の命を脅かす危険な物も多いです。飼い主として、愛犬が拾い食いをしないよう、未然に予防したり、しっかり制止したりできるように日頃からトレーニングしておきましょう。