犬がシャワーを怖がる理由
愛犬のシャンプーは、いつもどうされていますか?犬のシャンプーの頻度は少なくても月に一度は必要な子が多いはず。毎月のこととなると、サロンにお願いすると費用もかかりますし、家族以外の人が苦手なワンちゃんには苦痛になっているかも。
自宅のお風呂でシャワーを使ってのシャンプーでも、恐怖心が強くて嫌がる子もいますよね。身体全体を洗うシャンプーは、人間が予想する以上に犬の体力を奪うもの。恐怖心を軽減させ手早くシャンプーを済ませてあげたいものです。犬がシャワーを怖がる理由からお伝えいたします。
シャワーの音が怖い
犬の聴覚は非常に優れた五感のひとつ。人間と比較すると約4倍の聴覚を持っていると言われています。花火や雷の音を怖がるのも、人と比べると凄まじく大きな音に聞こえているからです。犬にとってはシャワーの水音も、とても大きな音に感じているので恐怖心を持ってしまうようです。
水が怖い
シャワーから出てくる水(お湯)が、そもそも苦手な犬種も多く存在します。これは犬種ごとに持つ習性で、水が好きな犬種と嫌いな犬種に分かれています。水が好きな犬種は主に川や湖で猟犬として活躍していた犬種。水遊びや泳ぐことも得意です。そして水が苦手な犬種は地上で狩猟犬として活躍してい犬種になります。
- ビーグル
- ダックスフント
- ジャックラッセルテリアなど
上記の犬種は森や林で、キツネまたウサギなどを追いかけていた猟犬のため、海や川に入る必要がなかったのです。水に対しての恐怖心がもともと強い傾向がある子が多いようです。
トラウマがある
初めてシャワーを使ってシャンプーをしたとき、何らかの理由で強い恐怖感を抱き、トラウマになってしまった可能性も否定できません。シャンプー時、なかなか言うことを聞かない愛犬に対して、飼い主さんが強く怒ってしまったり、突然湯船に入れられて怖い思いをしてしまったりなど…。シャワー、そしてシャワーから出てくる「水」に対して嫌な思い出が残っている場合、後々もシャワーを怖がる可能性があります。
水が目や鼻に入るのが怖い
シャワーを怖がる子は顔が濡れるのを嫌がる子も多いです。特に目と鼻に水が入ってしまうことを嫌います。単純に鼻に水が入ると苦しいですし、目に入ると痛いです。当然心地の良いものではないので「怖い」という感情を抱くのかも。どちらも敏感な場所なので、必死に抵抗する子もいると思います。
犬がシャワーを怖がるときの対処法
子犬のワクチンが終了するのが生後4か月くらいのころ。それ以前でも、子犬の体の汚れた部分だけを洗うことは可能ですが、身体全身をシャンプーで洗うのはワクチンが終了してからが理想的です。できればこの、「初めてのシャンプー」でシャワーに対する恐怖心を抱かせないことが一番です。
初めてご自宅でシャワーを使用するときは、シャンプーで洗うことよりも、シャワーやお湯に慣れてもらうことを意識しましょう。どうしてもシャワーを怖がり続ける犬には対処法を実行してみてください。
お風呂場の環境に慣れてもらう
シャワーを怖がる犬はお風呂場自体も好きな場所ではないはず。シャワーに対する恐怖心を少しでも取り除くため、お風呂場の環境に慣れてもらうのもひとつの対処法。お風呂場で愛犬の大好きなオヤツをあげたり、一緒に遊んだりして「お風呂場は楽しい!」と認識してもらいましょう。環境に慣れただけでも、シャワーに対する恐怖心に変化が出るかもしれません。
シャワーノズルは犬の身体に直接つける
シャワーの音を怖がる犬は、シャワー自体の水音や、水(お湯)が床に当たる音などに恐怖心を抱いています。シャワーの音があまりしないように工夫しましょう。シャワーの水圧を弱めにして、ノズルを犬の身体に直接つけてお湯で濡らしていきます。そうするとシャワーの音を軽減することができるので、犬も恐怖心を感じづらくなります。
シャワーで犬の身体を濡らすときは、顔から離れた部位から順に濡らしていきます。まずは四肢、お尻、体、最期に顔を濡らます。どうしても水やお湯を怖がる子は、洗面器や桶を使い少しずつ慣れていってもらいましょう。
優しく声をかけながらシャンプーをする
とても大切なのが、愛犬に声をかけながらシャワーを使用すること。飼い主さんの態度ひとつで、苦手なことでも頑張れる犬は多くいます。上記にも書いたように、上手くいかないからと、愛犬を怒ってしまっては、シャワーを更に嫌いになってしまいます。愛犬の恐怖心や不安を取り除いてあげられるよう、「大丈夫だよ」「偉いね」など優しい言葉をたくさんかけてください。
まとめ
シャワーが大っ嫌いな子は音を聞いただけでも逃げ出してしまいますよね。お風呂場に連れて行くだけでも一苦労。いざシャンプーが始まると、抵抗して暴れて大変な思いをすることもあるのではないでしょうか。これでは互いにストレスですよね。皮膚の状態が悪く、頻繁にシャンプーが必要な子はなおさら大変だと思います。
しかし、無理やり洗っていても互いのストレスは減ることがないので、2回に1回はサロンを頼るなどして、愛犬と飼い主さんのペースで少しずつ慣れていってもらいましょう。