犬にとっての散歩の必要性
動物はどんな生き物であれ、食べて寝るだけでは生きていけません。適度な運動で体を動かすことで筋肉を着けたり代謝を上げたり、健康的な体作りには欠かせないものです。犬もその体の大きさにかかわらず、運動をさせて健康的な生活をさせるためにも散歩は欠かせないものです。
また、散歩には他にも重要な役割があります。運動をさせることで気分転換を図ったり、あるいは一緒に外を歩くことで飼い主さんとコミュニケーションをしたり、知らない音や景色やにおいに五感を刺激されたりすることです。これらの効果により、心身ともに健康な状態を保つことに役立つのです。
必要な散歩量とは
これは個体差や家庭環境によるので一概には言えません。よく室内飼いの超小型犬は外へ散歩に出かけなくても運動量は足りているという話を聞きますが、散歩には運動以外にも気分転換や社会化など様々な効果があるので、一日に一回はどんな犬種であってもお外に連れて行ってあげる方が良いでしょう。
また、大きさにかかわらず犬の個性によって「歩く」散歩や、「走る」散歩、「スポーツ」をする散歩、「一緒に遊ぶ」散歩など、ただ歩くだけではなくその犬独自の要求を満たしてあげることも意識してみてください。いつものお散歩コースをぶらぶら歩くだけでは見えなかった一面が見えたりして、犬たちとの散歩が飼い主の側からも楽しくなること間違いなしです。
散歩中にフラフラする理由
犬にとって安心できる環境である家の中とは異なり、お外は様々な刺激にあふれています。音だったり、においだったり、あるいは落ちているモノだったり。犬たちの目線で考えると、道路には誘惑がたくさんあるんですね。そのため、お外に出ると飼い主さんそっちのけでそこらへんのにおいをかぎまくって、情報を収集しようとしてしまうのです。
これは犬の習性でもあるため、全部やめさせることはなかなか難しいでしょう。そして、中には誘惑ではなく犬たちが怖がるものや嫌がるものもあるかもしれません。そのような場合、犬は飼い主さんを気にする余裕をなくし、より一層情報収集のためににおいをかぎまくってしまって歩くどころではなくなってしまいます。
また飼い主さんが大好きでたまらない犬の場合は、一緒にお出かけできることが嬉しくて飼い主さんをじっと見上げながら歩いてくれますが、それでも不意にその集中が途切れることがあります。こういう場合も、犬が緊張するにおいや音などが原因であることが多く、その不安が去るまできょろきょろしたりにおいを嗅ぎまくったりと、集中して歩くどころではなくなってしまうのです。
集中して歩いてもらうために
どんな犬でもお外に出ると最初は興奮して跳ねたりまっすぐ歩いてくれないものだったりします。しかし、ずっとそのままでいるのも困りますし、においを嗅ぎまわってフラフラされっぱなしなのも困ります。
そんなときに強く叱ってしまうのは逆効果です。お散歩のために外に出ると叱られると関連付けて覚えてしまうと、今度は外に出るのを怖がる犬になってしまいます。こんなときはとにかく「飼い主に注目させる」方法がお勧めです。
おうちでアイコンタクトの練習をしたり、ちょっとしたしつけを行ったりする際にはおやつを使うことが多いですよね。これをお散歩のときにもちょっとだけ応用します。
玄関から出るとき、歩いているとき、においを嗅ぎまわってなかなか歩かないときなど、犬にアイコンタクトを要求するのです。ことのき、ちょっとだけ犬のおやつを手にもって呼んであげましょう。ちゃんとアイコンタクトができればおやつがもらえると、大抵の犬はすぐ覚えてしまいます。犬の意識が飼い主からそれたときもすかさず呼んでアイコンタクトをとるようにすると、犬は飼い主を常に意識して歩くようになりますよ。
まとめ
お散歩は楽しいものなので、あまり厳しくするのも犬たちのリフレッシュができなくなってしまいます。適度に彼らの欲求を満たしてあげることも大切です。しかし、拾い食いや飛び出しなどの危険を避けるためにも、飼い主に集中して歩く練習をしてあげることでお互いが気持ちよくお散歩できるようになるでしょう。