犬が震える理由①緊張や恐怖
私たち人間も緊張している時や不安・恐怖を感じている時に手足が震えることなどがあると思います。極度の緊張によって震えるのは心拍数や体温、血圧の上昇などが原因だと言われていますが、それと同様のことが犬にも見られるのです。
花火や雷など大きな音に恐怖を感じたり、怖いと感じている犬や人に会ってしまった時、苦手なシャンプーの時など不安や恐怖を感じる原因がある状況で震える犬は少なくありません。特にその場から逃げられない場合などに震えることが多いようです。また、過度なストレスを感じている時にも震えが起こることがあります。
これらの震えについては原因を取り除くことで解消されます。原因を取り除くことができない場合は、不安や恐怖を感じるものに慣らす練習をしたり、緊張をほぐすためにそばに寄り添ったりマッサージをするなどして少しずつ気持ちを和らげてあげるようにしましょう。
犬が震える理由②老化などによる筋力低下
年齢を重ねたり何らかの理由で長期間運動不足になっていたりした場合、筋力が低下してしまうことがあります。体を支えるための筋力が低下することでも震えは起こります。
寝ている時は震えず立っている時だけ震える場合や散歩など軽い運動をした後に震える場合には、筋力低下が原因である可能性が高いと思います。老化による筋力低下はどんな犬でも避けられないものですが、良質なたんぱく質を十分に取り適度な運動を継続することで筋力を維持することも可能です。
少しでも体の老化を遅らせるためにシニア期には食事や運動の量と質について見直してみるようにしましょう。また、関節をサポートしてくれる犬用サプリメントなどもあるので、震えが気になり出したら動物病院で相談してみるのもおすすめです。
犬が震える理由③病気や怪我による痛み
痛みを感じている時にも震えが起こることがあります。腹痛や吐き気がある時などにお腹を守るように丸くなって震えることはよく見られますし、高熱によって震えが起こることもあります。犬は体調が悪いこと、痛みがあることを自分から飼い主に伝える術を持っていません。
そのため、犬の怪我や病気などのトラブルは飼い主が気が付いてあげなければならないことです。犬がじっと動かずにいて震えている時や、震えと共に食欲低下や下痢・嘔吐の症状などが見られる場合には何らかの病気や怪我が隠れている可能性があるので注意して見てあげてください。
しばらく経っても状態が変わらない、またが悪化するようであれば動物病院で見てもらうようにしてください。
また、てんかんや水頭症、脳炎など神経系に関わる疾病ではけいれんを起こすことがあります。軽度のけいれんは震えと区別がつきにくいことがありますし、発作前の予兆として細かい震えが見られることもあります。原因の思い当たらない震えが頻繁に見られる場合には獣医師に相談してみることをおすすめします。
まとめ
犬は寒さや緊張、ストレス、病気などさまざまな理由から震えることがあります。一時的な震えであれば問題ありませんが、くり返し震えが見られたり同時に体調不良も起こしたりしている場合には注意が必要な震えである可能性もあります。
適切な対処を取るためには震えの原因を知ることが必要。そして原因を把握するためには犬が震えている時の状況や、犬の表情・体の様子などをしっかりと観察することが大切です。