シニア犬とは
犬は人間よりはるかに速いスピードで年を取っていきます。体の大きさや犬種で老化のスピードは異なりますが、小型犬や中型犬ではおよそ7歳~9歳、大型犬では6歳頃から「シニア犬」とされており、人間でいうと50歳代程度であるといわれていますね。そしてこの頃から健康管理の面で若い犬とは違う注意点がでてきます。
この頃の犬たちは至って元気で、まだまだ老化と呼べるような変化が出ていないようにも見えますが、早い犬は外見で少しずつ老化現象が現れる時期でもあります。
老犬になったと感じる瞬間
1.被毛が白くなってきたとき
人間が年を取ると白髪が生えるのと同じように、犬の被毛も年を取ると白髪が混じっていきます。この白髪は目や口元から始まり顔全体に広がっていきますが、とくにマズル全体の色が白っぽくなってしまうと、「年を取ったなぁ」という風貌になっていきます。
また、年齢が進むと若いころより被毛に張りがなく柔らかく感じるようになります。これも皮膚や毛根の性状が変化し、被毛自体が細く弱くなっていくためです。
2.皮膚がカサカサになったとき
人間同様、犬も年を取ると皮膚の性状が変化していきます。今までは無かった場所に急にイボができたり、鼻の色がぬけていったり、カサカサになったりします。足裏の肉球もがっちりとした硬さではなく、乾燥した状態になっていきます。
老化が進むと若いころはしっとりしていた鼻の上部の皮膚がガサガサと乾燥してひび割れた状態になるので、保湿してあげると良いかもしれません。
3.目の奥が白くなったとき
年を取った犬の大半に、眼球内の水晶体が白く濁る「老齢性白内障」が見られます。初めはぼんやり白く見える程度ですが、年齢が進むと徐々に瞳全体が白濁していきます。ほうっておいて失明することはありませんが、視力は低下するので歩き方ふらふらしていくことがあります。
4.立ち上がるときにもたつくとき
シニア犬になるとどんなに元気だった犬も徐々に筋力が衰えていきます。普通に歩き回っている犬であっても、伏せた状態や座った状態から立ち上がるときに後ろ足がバタついたり、踏ん張りきれずに何度かよろけたりすることがあるかもしれません。ちょっと立ち上がりにくそうだなと思った時は、別のけがを防止するためにも、滑りにくい床材やマットなどをしいてあげましょう。
5.耳が遠くなったようなとき
犬も年を取ると聴覚が鈍るようで、名前を呼ばれてもぼーっとして反応しなくなることが多くなります。そんなとき、反応しないからといって急に大きな声を出したり、犬の視野の外から急に手を伸ばして触ったりすると、犬も驚いて予測できない行動をとるかもしれません。
ぼーっとしているなと思った時は、ゆっくり犬に近づいて視野に入り、そしてもう一度名前をはっきりした声で呼んであげましょう。
まとめ
年を取ったと感じやすい瞬間を挙げてみましたがいかがでしょうか。犬の一生はとても短いものです。しかし近年では犬の高齢化が進み、「シニア犬」になってからの付き合いの方が長くなる傾向があります。犬の老化に気が付いたら、体調に注意するポイントが少し変わったと考えて、その犬にあったサポートをしてあげてください。