狭い家で犬を飼うことはできる?
犬を飼いたいと思っていても、家が狭いからと諦めている人がいるかもしれません。では本当に狭い家で犬を飼うことはできないのでしょうか?
広さはあまり重要じゃない
日本では犬の飼育スペースについて法律や条例で定められているものはなく、実際には家の広さに関係なく飼育すること自体は可能です。また、犬にとって家の広さというのはあまり重要なものではないと考えられています。
犬は元々パーソナルスペースを大切にし、どちらかというと巣穴のような狭い場所を好む動物です。広い室内にいても結局部屋の隅などに丸まって寝るような犬も多いので、家が狭いこと自体はそれほど気にする必要はないでしょう。
もちろん足の踏み場もないほどの状態や身動きが取れないほどのスペースに押し込められている場合は苦痛を感じると思います。しかし、飼い主さんが日常生活を支障なく送ることができ、犬が移動する際にも体がどこかにぶつかったりすることなく、自由に動くことができる程度の広さがあればそれほど大きな問題はないでしょう。
外で体動かす時間が必要
ただし、家で体力を使うほど遊ぶようなスペースがない場合には、十分な時間の散歩が必要です。これは家の広さにはあまり関係ありませんが、たっぷり歩いたりおもちゃを追いかけて走ったりする時間は、犬がエネルギー発散するためにはとても大切です。日中のほとんどを室内で過ごす犬にとっては外に出て刺激を感じ、体を動かす時間が必要なのです。
犬を飼うのに必要なスペースや間取り
犬を飼うために必要なスペースというものは定められていませんが、犬用のケージやハウスまたはベッド、トイレなどを置くことができ、ある程度歩き回ることができる程度のスペースは必要です。
その大きさは小型犬と大型犬では異なりますし、必要な運動量や性格によっても異なると思います。小型犬であればワンルームの部屋でも飼育することができるかもしれませんが、大型犬の場合は難しいと思います。
また、間取りについてはどのようなタイプでも構いませんが、飼い主さんのライフスタイルによっては、犬がしっかりと睡眠時間を確保することができるように2部屋以上ある方がいい場合もあるでしょう。
ペット用ケージは大切な“個室”
犬用のケージやハウスを、犬を閉じ込めるための檻のように考えている人は少なくありません。「うるさい・邪魔」という理由でケージやハウスに犬を入れたり、いたずらをしたからと“お仕置き部屋”のように使ったりする人も。しかし、ケージやハウスは本来犬にとって安心して休むことができる大切な個室となる場所です。
特に家が狭い場合には、犬と人の距離が近いため、より犬だけの“個室”が必要です。特に家族が多い場合や小さな子供がいる家庭などでは、犬がゆっくり休みたいと思っているときもにぎやかだったり犬を構ったりすることがあると思います。そうした際に犬が自分のペースで休むことができる個室=ケージを用意しておいてあげることはとても大切なのです。
まとめ
広々とした部屋と自由に走り回ることのできる庭のある家は、確かに犬にとって快適な家となるでしょう。しかし、日本の住宅事情ではそれが叶わないケースが多く、マンションなどで飼育されている犬も多いと思います。
犬にとって家の広さはそれほど重要ではなく、飼い主さんとたくさんコミュニケーションを取ることができ、なお且つ落ち着いて過ごすことができる自分だけの寝場所があるということが大切です。また、家が狭く十分に遊んだり運動したりできない場合には、外に出てたっぷりと散歩を楽しみましょう。