1.騒音の配慮
犬を飼う上で、まず「吠える声」への配慮は欠かせません。犬の鳴き声はよく響くため、ご近所トラブルになりやすい問題です。しかしながら、犬はもともと吠える動物です。少しでも吠えてはダメ!というのも、犬の感情表現を潰してしまいかねません。
ここで問題となるのは「無駄吠え」と呼ばれるもので、愛犬がことあるごとにけたたましく吠えてしまう鳴き声です。トレーニングによって無駄吠えを抑えることはできますので、正しいしつけをして無駄吠えを改善していきましょう。プロのドッグトレーナーの力を借りてアドバイスをもらうと効果的です。
2.ニオイの配慮
現在では犬の外飼いは推奨されていないため、昔ほど犬のニオイ問題は軽減しているかと思います。しかし、自宅のお庭でオシッコをさせていたりトイレのゴミ箱を家の外に置いていたりすると、そのニオイがご近所さんの迷惑となってしまう恐れがあります。
「部屋の換気をしたいのに、犬のニオイが苦痛で窓を開けたくない」と悩んでしまう方もいるかもしれません。犬の排泄物の処理について、そのニオイが迷惑となっていないかを今一度見直してみましょう。
3.抜け毛の配慮
犬を飼っていると、日々のブラッシングや被毛のカットなどが必要となります。特に換毛期のある犬種やロングヘア―の犬種であると、愛犬の健康のためにも毎日のお手入れは必須となります。ここで問題となる行為は、ベランダや庭でブラッシングや毛刈りを行うことです。家の中でブラッシングや毛刈りを行うと家の中で毛が舞って大変なのはわかりますが、かといって家の外で行うと近隣の敷地に毛が舞ってしまいます。
犬の毛にアレルギーを持つ方もたくさんいらっしゃいますので、犬の抜け毛問題は重大な迷惑となりかねません。特にマンションのベランダはお隣と隣接しているため、ベランダでのブラッシングや毛刈りは控えましょう。
4.お散歩マナーを守る
「トイレはおうちで」がマナー
現在の犬のお散歩マナーは結構シビアになっています。昔はトイレをさせるために散歩するというのが一般的でしたが、現在では「トイレは家でさせる」のがマナーとなっています。生理現象なので絶対に外でしてはいけないというわけではないのですが、基本的にトイレを済ませてからお散歩するという意識を持ちましょう。
マーキングもできるだけさせないように
男の子のマーキングについても、同じくご近所トラブルになりやすい問題です。こちらも生理現象なので仕方のない行動なのですが、できるだけマーキングをさせないように電柱やポールを避けて歩いたり、マーキングの素振りが見られたらリードを短く持って制御したりする工夫も必要です。お散歩中にマーキングやオシッコをした際にはトイレシーツでしっかり吸い取り、持参したマナー水で流すようにしましょう。ウンチも同じくしっかり拾いましょう。
5.ご近所さんにひとことご挨拶しておく
いちばん大切なのは、ご近所さんに会った際に「うちの犬がご迷惑になっていませんか?」とひとことお伺いを立てておくことです。万が一ご近所さんが何か不満を持っていた場合にも、ひとことご挨拶しておくことで言い出しやすくなります。
相手が不満を言い出せずにストレスが溜まっていってしまうことが、ご近所トラブルにおいて最も良くないことです。もしも忠告を受けた場合には丁寧に謝罪をし、問題を真摯に受け止めて改善に努めましょう。
まとめ
犬にまつわるご近所トラブルで多いのが、
- 吠える声
- 騒音
- ニオイ
- 抜け毛
- お散歩マナーの悪さ
などです。犬と一緒に暮らす本人は慣れてしまうため気付きにくくなりますので、これらについて日頃から「迷惑になってないかな?」と見直す習慣をつけることが大切です。
また、ご近所さんに会った際には「ご迷惑をおかけしていたらすみません」とひとことお伺いを立てておくと、ご近所さんに失礼な印象を与えにくくなります。もしもご近所さんから苦情が寄せられた際には、丁寧な謝罪をして真摯に受け止め改善に努めましょう。その真摯な姿勢こそが、犬の地位を守る飼い主としての責任です。