犬のおやつをあげるタイミング①しつけ中
犬におやつをあげるタイミングとしてベストと考えられるのが、しつけのごほうびとして与えるというものです。しつけやトレーニングというと、どうしても気負ってしまう飼い主さんもいると思いますが、「おすわり」「おいで」など簡単な指示に従うことができたときでもかまいませんし、ハウストレーニングやトイレトレーニングのごほうびとして使うのもおすすめです。
もちろん無条件におやつをもらうことも嬉しいと思いますが、しつけのごほうびとしておやつをもらうことは飼い主さんからほめられることとセットになり、さらに自らの力でおやつを手に入れたという達成感などの本能的・精神的な喜びを感じることができると考えられています。おやつは犬にとってただの嗜好品ではなく、特別なごほうびや狩りの獲物のように手に入れる喜びを感じられるアイテムでもあるのです。
犬のおやつをあげるタイミング②散歩中
おやつをあげるタイミングとしておすすめしたいのが散歩中です。散歩におやつを持って出ている人もいると思いますが、散歩中におやつをあげるタイミングとしては犬が飼い主さんのペースの合わせて引っ張らずに歩くことができているときや、外の刺激の中でもアイコンタクトが取れたり指示に従うことができたりしたときなどに与えるといいと思います。
さらに、社会化が大切なパピー期や外に怖いものがある犬の場合は、特にごほうびとなるおやつを持って散歩に出ることをおすすめします。車やバイク、踏切、傘をさして歩いている人、騒いで走る子供たち、工事現場、にぎやかな商店街など、外にはたくさんの刺激があり、パピーはそうしたものに慣れて落ち着いていられるように社会化する必要があります。
また、そうしたものにトラウマを持ってしまっている犬もいるかもしれません。そのような場所や場面に出会ったとき、その場で犬におやつを与えることでいいイメージをつけることができ、社会化や般化をすることができるのです。
犬のおやつをあげるタイミング③留守番中
室内で生活している犬の多くは、留守番をする機会があると思います。特に共働き家庭や一人暮らし家庭では留守番時間が長くなる傾向にあります。その時間は致し方ないものではありますが、あまりにも長い留守番が続くと、犬によってはストレスを溜めてしまう原因になることも。留守番時間を少しでも楽しいものにするために、おやつを利用するというのもおすすめです。
留守番中におやつを与える方法として、骨やガムを隠しておくことやコングなどの知育玩具におやつを詰め込んで頭を使わないと取れないようにすることなどがあります。留守番は飼い主さんが出て行ってから15分程度の間に寂しさや不安を感じやすいと言われているため、その時間がおやつを探したり食べたりする時間になるように工夫してあげると、犬のストレスを軽減することができるかもしれません。
ただし、留守番中に与えるおやつは必ず飼い主さんがいるときに食べたことがあるものだけにしましょう。丸飲みできる程度の大きさのおやつや噛み切れないようなおやつは、のどに詰まらせてしまう恐れがあるので、安全に食べることができることを確認してから一人の時間にも与えるようにしましょう。
まとめ
犬におやつをあげるのに適したタイミングとして「しつけ中」「散歩中」「留守番中」を挙げました。もちろんそれ以外のタイミングでいわゆる“おたのしみ”として与えても問題ないと思いますが、せっかくあげるのであればより犬が楽しめる与え方や喜ぶタイミングで与えてあげるといいのではないでしょうか。
また、犬におやつをあげるタイミングとしてあまりよくないのが、時間を決めてあげることや「騒いでうるさいから」「おとなしくしていてほしいから」といったネガティブな理由で与えることです。こうしたおやつの与え方をすることで、“おやつの時間”になると騒ぎ出したり、おやつをもらうためにわざと吠えたり暴れたりするようになってしまうので注意しましょう。