犬のにおいかぎの危険性①怪我
犬が草むらでにおいかぎをする危険性のひとつに「怪我」の可能性が挙げられます。足元にあるような短い芝のにおいをかいでいる程度であればあまり問題になりませんが、長く硬さのあるイネ科の草や植え込みなどに顔を突っ込むようにしてにおいかぎをすると顔に傷がつくことがあります。硬い草のふちや小枝などで目などを傷つけてしまうことがあるので注意が必要です。
あまり深い草の場所ではにおいかぎをさせないようにしたり、においかぎ後は顔に傷などができていないかしっかりと確認したりしてあげるようにしてください。
犬のにおいかぎの危険性②害虫や寄生虫
草むらのにおいかぎで多く起こるのが、害虫や寄生虫によるトラブルです。特に春から秋にかけてはマダニが発生しており、イネ科の葉の裏などに潜んで吸血するために近くを通る動物を待っています。マダニが媒介する病気は多数あるため、十分に注意しなければなりません。
また、ノミは草むらにもいることがあり特に直射日光が当たらない湿った場所に多いとされています。ノミは1匹に寄生されるとあっというまに増えてしまうので注意が必要です。また、深い草むらなどには蜂などの虫が隠れていることもあり、犬がにおいかぎのために顔を突っ込むことで蜂が驚いて刺すということもあります。
においかぎをするということは、地面に顔を近づけることが多いと思いますが、公園の芝生や草むらなどには他の犬や猫などの糞尿が残っている場合があります。それらの中には回虫など寄生虫が潜んでおり、においをかいだり口をつけたりしてしまうことで、その動物に寄生してしまうことがあるのです。
犬のにおいかぎの危険性③除草剤
公園ではなく、道端の草むらや神社のような敷地に生えている草のにおいかぎは注意が必要です。これらの場所は所有者によって除草剤などが撒かれることがあるためです。除草剤の中には動物が舐めてしまうと中毒症状を起こしてしまうものが多いので要注意です。除草剤はまいた直後には何の変化もなく、撒いてあるかどうかわかりませんので草むらには入れないことが一番の対策です。
公園の外側や神社のように不特定多数の人が立ち入る場所の場合、除草剤を撒いてある場合は注意喚起のための立て看板などが設置されることもありますが、個人所有の土地の場合は周囲に周知することなく、除草作業を行うこともあるのでできるだけ近寄らないようにすると安心です。
犬のにおいかぎの危険性④拾い食い
犬のにおいかぎを自由にさせていると、飼い主さんが気が付かない間に拾い食いをしてしまうことがあります。一目見て地面の様子がわかる程度の短い草であればあまりないかもしれませんが、小さなものが落ちている場合や深い草むらの中に落ちているものについては犬が見つけて拾い食いしてしまうまで気が付かないことがあります。
また、日頃からにおいかぎをする癖のある犬の場合、いつものことだからとにおいかぎ中、特に注目していない場合もあるかもしれません。目を離したすきに何かを食べてしまったということは非常に多いため注意しましょう。
特に公園では子供がお菓子を落としていることも多く、お弁当などのごみが落ちていたりすることもあります。公園には犬が食べてはいけないものが落ちている可能性もあるということをしっかりと認識して周囲を確認するようにしてください。
まとめ
犬にとって散歩中のにおいかぎは楽しみのひとつであり、本能や欲求を満たす大切な行為だと思います。犬はにおいから様々な情報を読み取っていますし、自然を感じることができるため、普段室内で生活している犬にとっては本当に楽しい時間だと思います。
ですから、においかぎの時間をすべて禁止する必要はありませんが、においかぎをする際にはいろいろな危険があるということを認識しておくべきだと思います。においかぎをする場所を限定したり、地面に落ちているものがないかなどある程度確認したりしてから、においかぎをさせるようにして安全に楽しませてあげてくださいね。