犬のあくびには意味がある!
皆さんのわんちゃんは、1日にどのくらいあくびをしますか?何回もするところを見るというご家庭や、うちの子は滅多にあくびをしない、なんてご家庭もあり、様々ですよね。
また、あくびの仕方も個性豊かです。大きく口を開けてあくびをする犬もいれば、「はぅ」と小さく声を出すようにあくびをする犬もいます。どのあくびもとても愛らしく、ネット上ではあくびをしている犬の動画が公開されるほどです。
しかし、犬のあくび、単に眠いからという理由で行われているわけではないんです。そのときの心理や、中には病気が隠されている可能性もあるんですよ。
犬のあくび…心理的にも良くないことが多い?
まず、犬があくびをしているときに考えられる心理状態ですが、「眠い」という理由以外にも、ストレスがあります。犬はストレスが溜まると、あくびをするのです。
例えば、暇で退屈な時間が長く続くと、それがストレスとなり、あくびをしてしまったり、飼い主に叱られているストレスであくびが出てしまったり…。「何でこの状況であくびするの?」と思うかもしれませんが、それは不安や緊張からストレスを感じているからです。
そのため、あまりにもあくびの回数が多いと、それだけストレスや不安、不満を抱えていることになるので、あまり良いことではないのです。
犬にとって危険な『あくび』
犬のあくびは気持ちを表すカーミングシグナルの一種でもあります。先に紹介したように、ストレスを感じているときにあくびをすることが多いのです。しかし、あくびの回数や仕方によっては、病気が隠れていることもあります。
頻繁にあくびをする
まずはあくびの回数から確認していきましょう。短時間のうちに何回もあくびをしている、突然あくびの回数が急激に増えたと感じるようであれば、病気の可能性が考えられます。
1つはストレスが溜まりすぎたことが原因で起こる、精神的な病気(『分離不安症』など)が考えられます。あくび以外にも、常に飼い主の後を付いてくる、飼い主の姿が見えなくなると鳴くといった行動は見られませんか?あまりにも飼い主に対する依存度が高すぎるようであれば、適切な距離感を保つことを心掛けてください。あまり飼い主と一緒にいすぎるのも、犬にとっては悪影響となる恐れがあるのです。
2つ目は身体的な病気です。あくびが突然増えた場合、低血糖や貧血などが疑われます。低血糖は血液中の糖分が減少することで、脳が通常通り活発に動かなくなります。そのため、あくびをして酸素を取り込むことで、脳を活性化させようと体が信号を送っているのです。
また、貧血の場合、酸素が不足している状態に陥っていることから、上手く体が動かなくなり(倦怠感や眠気など)、あくびが増える原因となっています。
普段より元気や食欲もあまりない、呼吸も荒いなどの症状が見られるならば、これらの病気を疑い、一度かかりつけの動物病院を受診しましょう。
あくびをするときの仕草に違和感
あくびをする際、仕草に「あれ?いつもと違う。何かおかしい」と違和感を抱いた場合、口内で異変が生じている可能性が考えられます。
例えば、歯と歯の間に歯石がたまってしまい、それに犬自身が違和感を抱いているため、あくびの仕方にどこか違和感を抱く、ということもあります。あくびをした後に口をもぐもぐ動かすような動作も伴うことが多いです。
普段から歯磨きをする習慣があまりないご家庭だと、犬が虫歯になっている可能性も考えられます。その場合、歯に痛みが生じるため、あくびをするときの仕草に異変が生じることもあるのです。
「何だかあくびがおかしいな?」と感じたら、歯を診てくれる動物病院へ連れて行き、診察してもらいましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬のあくびはストレスのサインでもあります。しかし、あまりにも回数が多かったり、あくびの仕方に異変が生じたりする場合、病気の疑いも出てきます。少しでも違和感を抱いたら、すぐに病院へ連れて行きましょう。