病気なりやすい犬の共通点①肥満
病気になりやすい犬の共通点として、最も多く挙げられるのが肥満です。人間でも同じですが、犬にとっても「肥満は万病のもと」と言われています。
そもそも肥満とは、体に必要以上の脂肪がたまっている状態のことを言い、犬の場合は適正体重を15%以上超えると肥満にあたると考えられています。
肥満になると心臓に負担がかかって寿命が短くなる傾向にあり、脂肪で気道が圧迫されるなどして呼吸器系疾患などにもなりやすいとされています。また、糖尿病のリスクにも肥満が挙げられます。体重が重いことから足腰の関節に負荷がかかり、関節炎やヘルニアを発症することも。さらに、肥満によって手術時の麻酔リスクが高まるともされているため、愛犬の命を脅かしかねない要素となっています。
病気なりやすい犬の共通点②偏食・小食
肥満とは反対に小食や偏食で、食事をしっかりと食べないことも犬の病気の原因となります。当たり前のことですが、食べることは健康を維持するために欠かすことのできないことです。小食の場合は体を動かし維持するために必要なカロリーが摂取できず、体温や免疫力を低下させ病気に対する抵抗力を弱めてしまうことがあります。
また、好き嫌いが多く「好きなものしか食べない」「人の食べ物ばかり食べる」などの偏食傾向も病気リスクを高めるでしょう。私たち人間も偏った食事を摂ることで、様々な病気を引き起こしてしまうことがありますが、犬も同様でバランスのよい食事は健康に不可欠な要素となっています。
また、犬が偏食傾向にあるととにかく食べてほしい一心で人間の食べ物などを与えてしまいがち。塩分の濃い食べ物や、犬の体に負担をかける食材が含まれている食べ物などを多く与えてしまうことで、病気のリスクが高まることもあるので注意しなければなりません。
病気なりやすい犬の共通点③ストレス・疲労・睡眠不足
病気にかかりやすい犬は、免疫力が低下していると考えられます。免疫力とは体内に侵入してきた細菌やウイルスから体を守る働きのこと。人間でも同じ環境下でも疲れて免疫力が下がったときに風邪などにかかりやすいとされています。免疫力が低下するとウイルスや細菌と戦う力がないため、普段は出ないアレルギー症状などが発症することもめずらしくありません。
犬の免疫力が低下する原因としてストレスや疲労、睡眠不足など生活習慣の乱れなどが挙げられます。適度なストレスや疲労は問題ありませんが、長時間の留守番が連日続いたり不安や緊張にさらされ続けたりする環境に置かれていると免疫力が低下し、様々な病気にかかりやすくなると考えられています。
免疫力の低下によって、風邪など軽い症状から自己免疫性疾患やリウマチ、悪性腫瘍など難治性の病気を引き起こすこともあるため、愛犬の健康を守るためにはぜひ意識したいポイントです。
病気なりやすい犬の共通点④運動不足
バランスの取れた食事をすることと同様に、適度な運動を行うことも健康を守るために欠かすことのできない要素です。
運動不足は肥満につながるだけでなく、ストレスも溜まり心身の健康を害する恐れがあります。また、運動不足に陥ると筋力が低下し、血液やリンパのめぐりが悪くなります。体の循環が悪くなると全身に必要な栄養が行きわたらなくなったり、老廃物が溜まりやすくなったりして、病気を引き起こしてしまいます。
また、十分な運動をすることでお腹がすいてしっかりと食事を摂ることができますし、血流がよくなりその栄養がきちんと全身に届きます。運動をすることは食欲アップやストレス解消といったことにつながるため、健康にとって重要なことなのです。
まとめ
「愛犬にはいくつになっても健康でいてほしい」「長生きしてほしい」と多くの人が願っていることでしょう。それを実現するために、私たち飼い主ができることはたくさんあります。バランスの取れた食事や適度な運動、精神的な満足を感じる刺激を与えながら、体や心の疲労とストレスを上手にケアしながら健康的な生活を送らせることで、病気リスクをぐっと下げることができるとされています。
これらは短期間でできることではなく、長年の生活の中で築き上げていくものだと思いますので、焦らずできることから少しずつ取り組んでみてください。