新しい環境は、犬にとってストレスだった…
新しい環境に移ったとき、犬はストレスを抱えやすいです。私たち人間と同じように、ワクワクする気持ちは、ほとんどないかもしれません。
はしゃいで見せることもありますが、楽しくてはしゃいでいるというよりも、リラックスすることができず、ソワソワしているだけかもしれません。新しい環境に慣れず、夜鳴きをしたり、無駄吠えをしたり、家具や物を噛んでボロボロにするなど、問題行動が見られることもあります。不安や恐怖から、飼い主さんにベッタリ、甘えん坊になってしまうこともあります。
少しでも早く新しい環境に慣れてもらうために、愛犬のためにできることは何か、ぜひご参考ください。
新しい環境に慣れてもらうためにできること
1.汚れていても、ボロボロでも、まだ買い替えないで!
以前から愛犬が使っている、ベッドやブランケット、おもちゃやクッションなど、使い慣れたものを、そのまま与えます。以前に暮らしていた環境のニオイが残っています。犬自身のニオイも残っています。飼い主さんのニオイも染みついているかもしれません。
そのことで、犬は安心することができます。新しい環境へ移るからといって、お洗濯してしまったり、新しいものを買い与えたりしてしまうと、犬の不安を仰いでしまうかもしれません。何かひとつでも良いです。新しく買ったベッドに、以前から使っているブランケット、という方法でも良いです。新しい環境に慣れてから、お洗濯したり、新しいものを買ってあげたりすると良いです。
2.積極的に外の世界に出てみましょう!
新しい環境では、お家の中だけではなく、外の世界にも慣れなければなりません。小型犬であれば、抱っこでも構いません。近所を探索してみましょう。
犬が不安がっていたり、怖がっていたりする様子であれば、すぐに引き返しても構いません。少しずつ距離を伸ばし、新しい外の環境にも慣れるようにしましょう。新しい外の世界には、新しいニオイ・新しい音・新しい犬・新しい人など、たくさんの出会いがあります。
驚いて、首輪やハーネスをポンッと引き抜き、逃げ出してしまうことがあります。急にリードを強く引いたことから、飼い主さんが手放してしまうことがあります。パニックになり、暴れてしまうことがあります。
普段は温厚で優しい性格の犬が、突然、他の犬や人に攻撃しようとしてしまうことがあります。慣れるまでは接触を控え、挨拶を交わすなど、少しずつお互いが慣れるようにしてみましょう。
3.これまで通りに過ごしましょう!
新しい環境に移り、気持ちが高ぶってしまうかもしれません。逆に、不安で気分が落ち込んでしまうかもしれません。忙しく、バタバタしてしまうかもしれません。
そういった、いつもとは違う飼い主さんの様子や行動にも、犬は不安になってしまいます。できる限り、以前の環境のときの同じように、これまで通りに過ごすことで、犬は安心し、早く新しい環境に慣れることができます。
外で物音がしたとき、愛犬が敏感に反応するかもしれません。飼い主さんは落ち着いた態度で接してあげてください。飼い主さんまで驚いてソワソワしてしまうと、犬の不安や恐怖を仰いでしまうかもしれません。
4.スキンシップやコミュニケーションの時間を増やしましょう!
犬が新しい環境に慣れるまでには、1か月ほどの時間がかかることがあります。もっと時間がかかる犬もいるかもしれません。慣れない環境で暮らし、慣れない環境でお留守番をし、大きなストレスを抱えているかもしれません。
いつも以上に、飼い主さんを恋しがっているかもしれません。犬が心から信頼し、全てを預けることができるのは、飼い主さんだけです。これまで以上にスキンシップやコミュニケーションの時間を増やし、愛犬が気持ちを落ち着かせることができる時間を増やしてあげましょう。
大好きな飼い主さんとの触れ合いの時間は、ストレスの発散や軽減に繋がります。ただし、過剰に甘やかしてしまわないよう、注意しましょう。過剰な甘やかしは、逆に新しい環境に慣れない原因になってしまうかもしれません。
まとめ
“犬を新しい環境に慣らすためにまずするべきこと”について、
- 汚れていても、ボロボロでも、まだ買い替えないで!
- 積極的に外の世界に出てみましょう!
- これまで通りに過ごしましょう!
- スキンシップやコミュニケーションの時間を増やしましょう!
この4つをテーマにご紹介しました。飼い主さん自身も、新しい環境に移ったことで、忙しくなるかもしれません。不安や心配なことが増えるかもしれません。元気に明るく振る舞っているようで、犬も同じように感じています。新しい環境に不安を抱える愛犬のためにできることを、ひとつずつでも始めてみましょう。