1.名前を呼んで褒める
褒め言葉と一緒に名前を呼んであげる
愛犬を褒めるときに「良い子!」「グッド!」などの言葉をかけますが、それと一緒に愛犬の名前を呼んであげましょう。反対に、愛犬を叱るときには名前を呼ばないようにしましょう。
「名前=嬉しいこと」だと認識してもらう
犬は物事を関連付けて覚えるため、褒めるときに愛犬の名前を呼ぶと「自分の名前=良いこと」と認識しやすくなります。自分の名前が良いことであると認識することによって、愛犬の名前を呼んで近くに来させる「呼び戻し」のしつけが成功しやすくなります。
もしも愛犬が「名前を呼ばれる=叱られる」と覚えてしまうと、呼び戻しをしようとしても上手くいかなくなってしまいますので、注意しましょう。
2.感情を込めて褒め言葉を言う
犬にとって言葉は音でしかない
愛犬を褒めるときの「良い子!」「グッド!」などと褒め言葉について、犬はそれらの言葉が持つ意味を理解しているわけではありません。犬にとって人間の言葉は音の情報に近いので、例えば感情のない棒読みで褒め言葉を言っても「褒めているのだ」と伝わりにくくなってしまいます。
感情が伝わりやすい褒め方
愛犬を褒めるときには、
- 普段の声叱るときの声と区別をつける
- 褒め言葉を言いながら首筋のあたりを撫でる
- 笑顔で褒める
などを意識すると、犬に褒めているということが伝わりやすくなります。犬は人間の表情を読み取ることができると言われていますので、声の区別や撫でることに加えて笑顔で褒めてあげると効果的です。
声のトーンを高くして褒める
犬は嬉しいときや甘えるときなどに高い声で鳴き、威嚇するときや怒っているときには低い声で唸ります。このように、声のトーンによって犬同士の感情表現は異なります。この習性を利用して普段よりも高く優しい声で褒めるようにすると、大げさな声を出さなくても犬は褒められていることが理解しやすくなります。
3.時には冷静に褒める
愛犬が「何もしていないとき」にも褒める
大げさに褒めるのも大事ですが、時には愛犬が「何もしていないとき」にも褒めてあげましょう。このときには大げさに褒めるのではなく、冷静に穏やかに褒めてあげるのがポイントです。
犬を興奮させない褒め方
犬を大げさに褒めると、犬は褒められたことが嬉しくて興奮しやすくなります。犬にも感情がありますので自身の喜びを表現することは大切ですが、興奮するクセがついてしまうと愛犬をコントロールすることが難しくなってしまう危険性もあります。そのため、愛犬を興奮させずに穏やかに褒めることも重要です。
静かにしているのも良いこと
愛犬が何もせずくつろいでいるときに褒めることで、「静かに落ち着いていることは良いこと」と認識しやすくなります。これはペット同伴OKなカフェに行ったときや人がたくさんいる場所におでかけしたときなど、愛犬に落ち着いていてほしいときに役立つ褒め方です。
おやつに頼る褒め方は△
おやつで信頼関係の構築はできない
褒めるときのごほうびとしておやつを活用するのも良いのですが、おやつを使ってのコミュニケーションでは深い信頼関係を築くことができません。「おやつがもらえるから従おう」と「飼い主さんが喜んでくれるから従おう」では、ニュアンスが違うのです。
飼い主に褒められることがごほうびとなるように
最初はおやつを活用しながらトレーニングを行い、徐々におやつの回数を減らしていくのが理想です。飼い主さんから褒めてもらえることがごほうびとなるように、愛犬と深い絆を結んでいきましょう。
まとめ
今回は犬にとって嬉しい褒め方についてご紹介しました。
愛犬を褒める際に、
- 愛犬の名前を呼んであげる
- 感情を込めて褒めてあげる
- 時には冷静に褒める
このようなポイントをふまえて褒めるのが効果的です。
まずは愛犬に「その行動は良いことである」と伝わることが重要です。それに加えて「愛犬の名前も良いことである」と認識してもらうと、なお良いでしょう。そして、時には愛犬が「何もしていない冷静なとき」にも褒めることで、愛犬を興奮させずに伝える習慣も付けていきましょう。
犬も人間と一緒で、叱られてばかりでは伸びません。褒めることは叱ることと同じくらい重要で難しいことですが、褒めるのも叱るのも「愛犬に伝えるんだ」という気持ちが一番大切ですね。