寒がりな犬も多く存在します
犬は比較的、暑さよりは寒さに強い傾向にありますが、犬種によってはもともと持っている性質として、寒さに弱い個体も多く存在します。また、家庭犬として飼われている犬は多くの犬が室内で飼われていると思いますが、一年中家の中で生活することで、気温の変化をそれほど感じず、寒さに慣れることができないため、寒がりになってしまう犬もいます。
寒がりな犬の特徴は?
犬種としてはチワワやヨークシャーテリアなどの小型犬、フレンチブルドッグやイタリアングレーハウンドなどシングルコートの短毛種、その他、暖かい地方が原産の犬種も寒がりな傾向にあります。また子犬や高齢犬、何かしら持病をがある犬も体温調節の機能が未熟であったり、上手く働かなかったりするという理由から寒がることが多いでしょう。
人間と同じく、寒さで体温が下がることは体調不良を起こす原因にもなりかねません。しっかり寒さ対策を行って体調管理をしてあげたいところですが、人間と同じという訳にはいかないようです。
犬にとってあまり意味がない寒さ対策3つ
1.室温だけを上げる
どこのご家庭でも室温を上げるために暖房器具を使っていますよね。ストーブかエアコンを使用しているご家庭が多いと思います。犬が心地良く適温と感じる冬の室内温度は、個体差はあるものの20℃前後と言われています。しかし、暖房器具の設定温度を20℃に設定するだけでは安心できません。
犬は体高が低く、当然ながら床の上で過ごしている時間が多いと思います。暖房器具で室温を上げても暖かい空気は上に、冷たい空気は下にたまってしまいます。愛犬が過ごす時間が長い、床の上の温度はなかなか暖まらないのです。効率的に部屋中の温度を上げるにはサーキュレーターを使用して、部屋の中の空気を循環させると良いでしょう。低い位置にも暖かい空気が届くように工夫してみましょう。
2.ブランケットを上からかける
犬は体中に被毛がありますが、お腹の毛は一番薄い部分。寒さや暑さを敏感に感じ取る部分でもあります。ブランケットを上から掛けてあげるのは、全く効果がないとは言えませんが、寒さに敏感なお腹を温めてあげるほうが効果的です。上から1枚掛けてあげるより、眠る場所に暖かい素材のブランケットを敷いて、お腹に当たるようにしてあげる方が効果的でしょう。
3.こたつ
こたつが大好きなワンちゃんも多いですよね。こたつはもちろん身体が温まるので、意味がない訳ではないですが、危険が伴うため使用するときは注意していただきたい暖房器具です。電源を入れると、こたつの中は30℃前後を保つものもあります。その中で愛犬がグッスリ眠ってしまっては、熱中症や脱水症状を起こす危険性も。また高温により皮膚トラブルを発症する可能性もあるので注意しましょう。
実は我が家ではこたつを使用しています。しかし、電源を入れることはまずありません。愛犬がこたつの中で眠り始めたら、こたつ布団の1か所をテーブルの上に乗せて空気がこもらないようにしています。電源が入っていないこたつなので、それほど暖かいわけではないと思うのですが、こたつ布団のおかげで冷気が遮断できることと、狭く薄暗い環境が落ち着くのか、愛犬にとってはお気に入りの場所のようです。
犬にとって安全で効果的な寒さ対策は?
あなたの愛犬は寒がりな子ですか?体調を崩さないにしても、寒さで震えていては可哀想。安全で効果的に温めてあげたいですね。
- 暖房器具の設定温度は適切に
- ドーム型のベッド使用する
- 洋服を着せる
- ケージやサークルに毛布や布をかぶせる
上記にも書きましたが、暖房器具を使用して室温を上げても、床の上の温度はなかなか暖まりません。愛犬がいつも過ごしている高さの温度を温度計でしっかり計り、暖房器具の設定温度を見極めましょう。
お留守番のときは、飼い主さんの目が届かないので心配なことも多いですよね。犬専用であったとしても、コードがついた製品は噛んでしまうと感電の恐れがあるため、できるだけ使用は避けましょう。モコモコとした温かい素材のドーム型ベッドは、冷気を遮断できる上、犬の体温を閉じ込めて逃がさないため、暖かさが持続します。
また、ウールやフリースなど暖かい素材の洋服を着せるだけでも体温を維持しやすくなります。ただし、着せっぱなしでは通気性が悪くな皮膚トラブルに繋がることも。最低でも一日に一回は着替えさせて、その際にブラッシングやマッサージなどを行いましょう。
愛犬のハウスとなっているケージやサークルの上から毛布や布をかぶせるのも、安全な寒さ対策のひとつ。冷たい空気を毛布などで遮断することで、ハウスの中に暖かい空気がたまります。
まとめ
せっかく愛犬に寒さ対策をするなら、安全で効果的な方法を選びたいですよね。洋服を着せるのは、どうしても嫌がる子もいると思うので無理強いしないよう気をつけましょう。また、寒い季節につきものですが、室温を上げると、どうしても湿度が下がり乾燥します。乾燥も犬の健康には大敵です。温度設定とともに、過湿にも気を配りましょう。