犬を家族として扱わないことは酷いことなのか
犬と暮らす人にとって、犬は「家族」でしょう。オス・メスではなく、男の子・女の子。犬ではなく、ワンちゃん。飼い主ではなく、パパやママ。他人から「ペット」と呼ばれることに対して、嫌な気分になってしまうこともあるでしょう。
時代錯誤なのかなと感じますが、犬は、本来は使役動物であり、ペットであり、家族ではありません。今も、盲導犬・警察犬・救助犬・介助犬などとして働く犬がいます。しかし、使役動物であるという考えは、ずっと昔のことなのかもしれません。
犬と暮らす現代の人のほとんどは、犬を家族として扱わない人に対し、酷い飼い主だな、虐待なのではないか、などと感じてしまうでしょう。では、どのような扱いや行動が、犬を家族として扱っていない酷い行動なのでしょうか。
犬を家族として扱っていない人がしている酷い行動とは
1.十分な医療を受けさせていない
- 狂犬病の予防注射
- 混合ワクチンの接種
- フィラリア予防の投薬
- ノミ、マダニ予防の投薬
- 定期的な健康診断
- 歯科治療
あげればキリがありませんが、犬にも多くの医療が必要です。犬は人間ではありませんが、私たち人間と同じように、感染症や病気を発症します。そうなってしまわないために、予防医療があります。早期発見や早期治療ができるよう、定期的な健康診断を受けさせることができます。狂犬病の予防注射は義務ですが、受けさせていない飼い主も多くいます。
混合ワクチンの接種や、予防のための投薬によって防ぐことができる感染症や病気がありますが、発症することはないと安易に考え、受けさせていない飼い主も多くいます。もちろん、事情を抱えていることもあります。
その他、十分な医療を受けさせていない酷い行動には、怪我をしたり病気を発症したりしても、動物病院へ連れて行かず、治療を受けさせないという飼い主がいるということです。目の前で苦しむ愛犬を見ても、何も感じないのかもしれません。
2.十分なしつけが行われていない
犬が人間社会で家族の一員として幸せな生涯を送るためには、人間社会に適応するためのしつけが必要です。十分なしつけが行われていなければ、犬の安全を守ることができません。車道へ飛び出し、事故に遭い、命を失ってしまうかもしれません。待て・止まれ・戻れなどのしつけが十分に行われていれば、防ぐことができたでしょう。
他の犬や人間に噛みつき、相手を死亡させてしまう事件も起きています。問題行動を起こした犬は、殺処分されてしまうケースがほとんどです。その一方で、飼い主に対しての処分は、それほど重大なものではないようです。
愛犬の安全や命を守るための十分なしつけを行っていますか?おやつをもらうためにベルを鳴らすなど、その姿を見て“可愛い♡”と満足したり、SNSに投稿することが目的になっていたり、無駄な芸ばかり教えていませんか?
3.不潔な状態のまま放っている
たまに見かける、とても不潔な犬がいます。シャンプーをしてもらう様子もなく、ブラッシングをしてもらう様子もない。被毛が伸び続ける犬種であるにも関わらず、トリミングをされていないため、被毛は伸び放題で、おそらく毛玉も多くできている状態。
長毛種であることから、お尻周りは排泄物で汚れているにも関わらず、そのまま放置されている。歯磨きをしてもらったことがある様子もなく、歯科治療を受けさせてもらった様子もない。ひどい口臭があり、歯は茶色い歯石の塊だらけ。歯がなくなってしまっている部分も多く、抜け落ちたのか、溶けてしまったのか。もしかすると、顎の骨まで溶けてしまっているかもしれない様子。
たまにですが、このように、全くお手入れをされることなく放置されている犬がいます。家族どころか、ペットとしても扱われていないのではないか、と感じるほどです。
まとめ
犬を家族として扱っていない人がしている酷い行動として、
- 十分な医療を受けさせていない
- 十分なしつけが行われていない
- 不潔な状態のまま放っている
この3つの例を取り上げてみました。
犬は人間ではありませんので、人間と同じように扱うことが、犬を大切にするということではありません。犬は犬として扱ってもらうことで、安全に健康に暮らすことができます。無意識に行っている酷い行動はないか、飼い主としての自分の行動を客観視してみる必要があるかもしれません。
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20代 男性 匿名