ニュージーランドの小さな町にオープンしたドッグパークの設備
ニュージーランド南島にあるカイアポイという小さな町に、犬がオフリードで自由に走り回れるドッグパークが新しくオープンしました。このような公園は特に珍しくはないのですが、この公園に設置された小さな設備が大きな話題になり、外国でもニュースとして取り上げられています。
その設備とは『スティックライブラリー』直訳すると木の枝の図書館ですね。ドッグパークに図書館?どんなものなのかを見ていきましょう。
愛犬がくれたスティックライブラリーのヒント
このライブラリーのアイデアを思いつき、それを実行して形にしたのは地元の59歳の男性アンドリュー・テイラーさんでした。
テイラーさんの愛犬のベラはボールやぬいぐるみなどのおもちゃをすぐに粉々にしてしまうタイプで、ベラのお気に入りのおもちゃは専ら木の枝です。けれどもベラはこだわりが強く、どんな枝でも良いというわけにはいきません。テイラーさんはいつも完璧なサイズ、最高の噛み心地の枝を探すことに苦心しています。
ある日、自宅のそばの木の枝を刈り込んでいるときにテイラーさんはベラが気に入りそうな手頃な枯れ枝をたくさん見つけたそうです。カイアポイの町に新しいドッグパークがオープンすると聞いていたテイラーさんは、その枝を取っておいてドッグパークに遊びに来る犬たちのために使おうと思いつきました。
様々なサイズの犬が楽しめるように枝をいろいろなサイズにカットして、犬がくわえるのに危険がないようにするため、滑らかにサンドペーパーをかけて、大量の木の枝を準備しました。それを丈夫な箱に収納して『スティックライブラリー』と名付けることにしたのです。
図書館の本のように、犬たちが木の枝をシェアして遊ぶ!
木工の得意なテイラーさんは、木の枝を収納するための丈夫な木の箱を製作しました。箱にはStick Libraryの文字が刻まれ「戻してください」という言葉も記されました。ドッグパークに来た犬は箱の中から好きな枝を選んで遊び、帰るときには枝を箱に戻していきます。子供たちが図書館で本を読んで、帰りに書棚に戻していくような感覚です。
テイラーさんはライブラリーを試してもらうため、人々と彼らの愛犬をパークに招待しました。約50人の人々と犬たちがテイラーさんのアイデアを試すために集まりました。木の枝が好きな犬は多いけれど、完璧なものを見つけるのは至難の業だということは飼い主さんたちに共通する思いでした。
集まった人々、そしてもちろん犬たちはスティックライブラリーを大変気に入ったそうです。人々は地域の犬のために素晴らしいアイデアと手間をかけてくれたテイラーさんに深く感謝しています。
こちらは地元のニュースでスティックライブラリーが紹介されたときの模様です。完璧な木の枝に喜ぶ犬たちの様子に心が和みます。
まとめ
ニュージーランドの小さな町に新しくオープンしたドッグパークに、犬たちが遊ぶための木の枝と収納箱を地元男性が設置して『スティックライブラリー』と名付けたというニュースをご紹介しました。
世界中で悲しいニュースや心の痛む話題が尽きませんが、こんなふうに他の人や動物のことを思いやって実行する人がいるというのは心が温かく明るくなる話題ですね。
《参考URL》
https://www.boredpanda.com/stick-library-dogs-andrew-taylor/